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今月の1冊~最近のゲーセン自分考察~

by
楊狐
楊狐
読書勢です(……フフフ)




映画を早送りで観る人たち
ファスト映画・ネタバレ
コンテンツ消費の現在形


著:稲田豊史

出版:光文社新書



2時間の映画を1時間で観たい

つまらないと感じたら後はずっと1.5倍速

会話のないシーンは即飛ばす

観る前にネタバレサイトをチェック


なぜこんな習慣が身につくのかを解き明かす


©稲田豊史
©光文社新書




日曜日のお話の続き
帰路についた車中で自分が読んだ本を元に最近のゲーセン事情。ゲーセンのゲームに対しての人々の流れについての話を友人としました。
自分が読んで咀嚼した部分や本書内容を元にゲームをプレイする人の移り変わりがあるのではないのかなという自分の考えを友人に聞いてもらって意見交換をしました。

実は一度、本書を元に投稿を書いてみたものの。
読み返してみると、なんか独善的な感じだし読む人によっては「せやかて楊狐さん……」と不快に感じられたり、ネガティブに受け止められないかなと思ってお蔵入りにしました。
※ちなみに本家の「せやかて工藤」という台詞は原作で一度も言っていない台詞だったりする

しかし、自分の中で書きたい欲求もあったので一度自分の思ったことを友人に話してみて反応や意見を求めつつ書いてみようかなと思いました。
インプットしたものを整理してアウトプットするには話を聞いてくれる友人の存在はかなり大きなものだと改めて感じました。


自分が気になった投稿を振り返って
ここ桃園にあたる英傑大戦のコミュ二ティである大戦組
自分はそちらにも投稿をしたり投稿を読んだりしているのですが、その中で「うん?」と思った投稿がありました。
あらかじめ書いておくと投稿者さんを批判するのではなくて、投稿者さんの考え方や感覚が自分にはわからなかったので引っかかったのだと思います。
その一つがデッキをセットして後はCPU同士で対戦を行うモードが欲しいというものでした。

最初は読んでいて「えっ?!」ってなりました。
しかし、もしかしたらソシャゲーの感覚や延長線上でゲームをしているのかなと考えました。
普段ソシャゲーを自分はやらないので、その投稿者さんの意見がわからなかったのですが話を聞いてくれた友人は普段からソシャゲーに触れているのでその投稿者さんの意見はわかると言いました。
その一方で、それをやるともうゲーセンで大戦をやる意味がないよねと言う話もしました。
武将カードを自分で操作すること自体にゲームコンセプトがあるので、それならもうソシャゲーでいいよねとなってしまいます。

 
 
初めて触れるゲームジャンル
当初は大戦シリーズに初めて触れる新規勢、初心者の方で戸惑っているのかなと思いました。しかし、何となく対人戦。もっと書くと自分自身への投資を行うゲームに触れるのが初めてなのではないかと考えるようになりました。

一見するとソシャゲーっぽく派手でゲームに投資しているように見える大戦シリーズも、実際は突き詰めていくと様々なことを学び、自分の成長を促すゲーム。
それにより成長し成功する体験を得るのですが、その成功するまでの上達、地道な行為に対して戸惑っている、あるいは困惑しているような方も散見しました。

ゲームを始めた当初は初心者向けに勝てる方法論でデッキを進められる方もいるのですが、デッキパワーもあって快適に進めることが出来ても、自分で乗り越えられない壁にぶつかったときに自然とフェードアウトしてしまう人。
本来はそこを乗り越えるために自分で考え工夫するからこそ面白いのですが。

友人曰く「ソシャゲーは失敗しない手順のようなものは把握しておく必要があるが必ずしもスキルは必要ないからな」
そう考えると自分自分へのお金や時間を投資することに無意識にコスパの悪さを感じていたのではないかと思いました。



一般的な据え置き型ビデオゲーム(Nintendo Switchやプレイステーション5等)のプレイヤーは「ゲームを楽しむ」のに対し、スマホゲームのプレイヤーは「刺激を楽しむ」というのだ。
これは、本書が最初に設定した「鑑賞」と「消費」の定義に近い。
「鑑賞」とは、その行為自体が目的となっている行為、「消費」は別の実利的な目的が設定されている行為だ。
さらに、スマホゲームのガチャは、本来プレイヤーが強くなるために必要な鍛錬の時間を、お金で買っている。「効率」という旗印のもとに。


「『自分がゲーマーである』という意識は心理学で言う『学習(learning)』から来ます。学習してスキルが上がっていくという実感。だからビデオゲームのプレイヤーは『自分はゲーマーである』というアイデンティティを獲得しますが、スマホゲームのプレイヤーは自らをゲーマーであると認識しない」

なお、2020年度の家庭用ゲームユーザー(陳氏がいうところのビデオゲームユーザー)人口は日本国内で2707万人だが、スマホアプリゲームユーザーはその1.5倍、3976万人もいる。※


※「ファミ通ゲーム白書2021年7月15日刊行。2020年の世界ゲームコンテンツ市場は前年と比べ3割増しとなり、史上初の20兆円の大台突破」ファミ通・com、2021年7月15日

映画を早送りで観る人たちより一部抜粋


ゲーマーと非ゲーマー(仮)
これまで大戦シリーズを通して自分と交流があった人は格ゲーからの延長でとか、普段からカードゲームをやっていてその流れからと。基本的にゲーマータイプの方がほとんどだと思います。
自分も普段、コレクター気質だとかゲーマーじゃない的な言い訳を書いていますが(コラ!)
勝敗を別にしても最低限度学習をしなければこのゲームの面白さに触れることはできないとわかっています。

そんな中で上記の新しいタイプ、ソシャゲーから入る非ゲーマータイプ(仮)の方が表面上に浮き彫りになってきたのかなと思いました。
初心者向け、新規勢向けのアドバイス投稿にしても読んでいてもゲームに対してモチベーションが持てないとか、ゲーセンで新しい友人関係を作りたくない。対人戦をやりたくない。自分に環境を合わせてくれという意見も目にしました。
そうした非ゲーマータイプの人にもゲームを楽しむ工夫をどうやってしていくべきなのか?
今後のゲーセン事情は複雑になりそうな予感がしました。


ゲーム配信とゲーム観戦
そうした上記のこともあって、特に今年を振り返ってみると去年と比べてもゲーセンへの人の流れ、娯楽の選択肢からゲーセンをはずしているのかなと感じました。
友人曰く「根底には社会不安もある」と聞いてゲーセンでゲームをしている場合じゃない人もいるかと思います。
コロナや社会情勢の影響はゲーム業界にもあったはずです。
しかし、その一方で個人的にゲーム配信が盛り上がり、だいぶ増えてきた気配も感じます。

大戦組でも個人配信が盛んに行われているので個人がゲーム配信を楽しみ、それを見るゲーム観戦者の需要。あるいはここ桃園でも戦友対戦配信で盛り上がりを見せたのは記憶に新しいと思います。
配信を鑑賞してのゲームに対する興味、ライブ感や自分もやってみたい!とゲーセンへ駆けつける方もいたようなので、今後のゲーセンを盛り上げていくスタイルとしては配信環境をいかに整えていくかというのも答えの一つなのではないかと思いました。
特に意欲のある若人の皆さんにはアピールしていってほしいですな。
もちろん古参勢も歓迎だよ!


結論として
いつでもゲームの面白さは変わらず、ゲーセンよりもゲーセンを取り巻く環境、時代背景、人々の考え方やゲームライフのスタイルのほうが変化してきているのかなと思いました。
大戦組にも少し書きましたが、どんなゲームにも消費期限はないのでどのタイミングで出会い、始めてもその人とゲームとの関係は楽しいものであってほしいと思います。

三国志大戦は6年目、英傑対戦は1年目。
大戦シリーズとして無事に年を超えてほしいと願っております。


再見





追記
大戦関連のバージョンアップに関する個人の感想として、過去に何度か触れましたがSEGAはスーパーゲーム(仮)作っている最中でロードマップ通りなら現在各部門(アーケード部門も例外ではない)の人材が少なくなっているはずなので無理はできないのではないかと予想。あくまで予想です。
予定なら来年か再来年には何らかのアナウンスなので準備段階に入っていると思いたい。

さらに今年は3年ぶりのリアル開催である東京ゲームショウで忙しいとも思います。
実際に柱事業のひとつであるSEGAのゲームIP復活も実現し、リメイクタイトルが東京ゲームショウでも発表されていました。
今はみんなで応援しましょう!
がんばれ!SEGA!

 
更新日時:2022/09/21 08:09
(作成日時:2022/09/20 18:22)
コメント( 11 )
11件のコメントを全て表示する
楊狐
楊狐
2022年9月21日 9時21分

556(クボーシャ)さんコメントありがとうございます。
「せやかて」に関して最近は本家も意識して公式に取り入れたようです(いいの?)
自分も友人と話しながら、いろんな意見があって良いのだなと思いました。
やはり自分でカード操作するという体験は、はずせないと思います。
これからは誰もが配信できる時代になってきたので配信環境あれば配信していきたいですな。
その人のゲーム体験は年月がたっても色あせないですからな♪

556(クボーシャ)
楊狐
楊狐
2022年9月21日 9時29分

みいけんさんコメントありがとうございます。
本にも似たようなことが書いてありました。
いったん倍速で最後まで観て、ネタバレや結末を知ってから観る方も多いとか。
処理能力を超えた娯楽がたくさんありますからな。
自分も今年、7月8月あたり限界を迎えてSNS等の情報をすべて遮断しました。
気温の影響もあったとおもいますが頭の中を整理する期間を設けないとメンタル的にどうにかなりそうでした。
膨大な情報から選別する方へと変わったと思います。
心の豊かさを保っていきたいですな。

みいけん
楊狐
楊狐
2022年9月21日 9時49分

ミロさんコメントありがとうございます。
実装した場合うまくいかないだろうと友人も言ってました。
号令などの計略もCPU判断になるのでタイミングおかしくなるだろうと。
投稿に関しては追記にも書いたとおりです。
実際の投稿には他にも個人の要望や意見が書いてあって、最後の方に提案として書かれていたと記憶しています。
それを一部抜粋、自分で要約した形となります。
投稿時期は覚えていなくて、ただ、新規勢の方で2回目、3回目の投稿に書いていた記憶があります。
その後、フェードアウトしたような(違っていたらごめんね投稿者さん)
賞味期限は確かにありますな。
試合の倍速視聴は自分だけじゃなかったとミロさんのコメントを読んでホッとしています(オイ!)
みいけんさんのコメントにも書きましたが、暑さの影響もあったと思いますが、それでも自分の処理能力の限界が来てしまって白旗をあげました。
最近はゲームに対しての気持ちが復活してきた感じなのですが、それでも1試合単位で楽しむことが出来ればいいかぐらいに思っています。いろいろと疲れてしまったのだろうなぁ。
無理せず楽しんで行ければと思います。

ミロ
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