振り返ろうか(戦友イベント)その２

１月８日、この日は地域によっては、成人の日。
二十歳の集いなる名目の式典がおこなわれている。

我が街も今日がその式典の日らしく、朝から暴走族のバイクの音が響いている。
田舎あるあるだ。

みいけんは、困っていた。
とある桃園の君主が、２日連続で戦友イベントを開催するものだから、さすがに昨日、映画館に妻を１人で行かせた手前、今日も同じ時間にゲーセンへ向かうのは無理だ。

今日は、昼から懇意にしている神社へ正月参りに行く事になった。
神社は、ゲーセンのない山手にある。
何食わぬ顔で、お参りをして、次の目的地を市街地へと近づける手はずをねる。

道の駅で、昼飯を食べる提案に、道の駅好きの妻はすぐにのってきた。

この時、既に１４時前だ。
戦友イベント【5兵種以上！手元わちゃわちゃ大戦】は、もう、はじまる。

道の駅で、物産品を物色し、買い物を終え、昼食を喰らう。
もう、時間は１５時だ。

ゲーセンまでの距離は１６キロ。
今日は無理かと諦めかけたが、｢ツチノコ｣と呼ばれた事を思い出す。

戦友イベント界隈では、みいけんとマッチすることをツチノコと遭遇するくらいにレアだと呼ばれているらしい。

ならば、ツチノコになってやろう。

黙って車を走らせ始めた。

妻：｢次、どこ行きよると？｣
俺：｢ちょっとゲーセンに｣
妻：｢また、三国志大戦に行くと！｣
俺：｢いや、今日はUFOキャッチャーに、ほらチロルチョコ落とすのお前得意やん｣
妻はチロルチョコを落とすゲームが得意である。
妻：｢どうせ三国志大戦やろ｣
俺：｢い、いや、違うって｣

どうせ、その後の予定は無かったので、納得はしてくれたようだ。
ソフトクリームを途中で買い与え、機嫌を取る。
しかし、そんなことをしているうちに、時間は１５時３０分を回る。

着いた。
ラウンドワン大野城店

駐車場は満車、慌てる気持ちを抑え、屋上に駐車し、ゆっくりと店内へ。
入ったと同時に、妻に２０００円握らせ、後ろも向かずに２階へと走った。
妻：｢あんた、やっぱり三国志大戦やん！｣
俺：｢２０分で戻る！チロルチョコを！｣
吐き捨てるように走った。

その結果が↓

勝敗を隠す必要もない、全敗だ！
いきなり５種類の兵種を即席で並べて勝てるほど、三国志大戦は甘くない。

しかし、意味はあった。
ツチノコの名付け親がマッチ先にいた。
炎頭の群れ君主だ！
思えば、このマッチのために、ここにたどり着いたのかもしれない。

妻は言った。
｢手切れ金のように２０００円渡して、エスカレーターを登って行く後ろ姿を、一生忘れない｣と・・・

妻と２人、チロルチョコを１０７個ゲットして、帰路についた。

助手席で満足そうにチロルチョコを数える妻の顔を私は一生忘れない。