むか~し、むかし、在るところに、
知力は3ながら、頓知が得意な小坊主さんがおりました。
その名を『ばっ休』と申します。
ある時、武安国寺の和尚さんからお使いを頼まれたばっ休さんは、敵城まで行くことになりました。
自城から出たばっ休さんの目に止まったのは一枚の立て看板。
どうやらばっ休さんの人気を妬む卑怯屋さんの仕業です。
『このはし わたるべからず』
朶思大王「おやおや、ばっ休さん、敵城までお使いですってね、悪いが危険だから辞めなさった方が身のためだよ」
ばっ休「ふむう、ちょっと時間をください。」
ばっ休さんは座禅を組むと瞑想を始めました。
ポク、ポク、ポク、ポク、ポク、ポク、ポク、ポクと公孫讃
ばっ休さん「よし、解りました。すけさん、かくさん、やってしまいなさい。」
牛輔「えぇ、読みは『うしすけ』じゃないよ~」
張角「うむ、これも救世のうちよのう」
ばっ休さんは二人のお仲間をそれぞれ左右の画面端を歩かせました。
ジャーンジャーン!
なんと、端には伏兵が配置されていました。
朶思大王「クソ、看板を見れば敢えて中央よりは端を進むと読んだのに。」
ばっ休さん「卑怯屋さん。三国志大戦では伏兵処理は基本ですよ。最初にヤマを張って端に進めましたが、いなければ中央も探してましたよ。」
こうして、伏兵を探し当てたばっ休さんは、和尚さんのお使いをすませ、帰城しました。
牛輔は伏兵で撤退しました。
めでたしめでたし。
★★★★★★★
頓知が得意な小坊主さんの噂は、とうとう将軍様の耳にも入り、
ばっ休さんは将軍様に呼び出されました。
張勲「ほう、おぬしが頓知が得意な小坊主とやらか?」
ばっ休さん「いささか評判が独り歩きしておりますが、少しばかり自信はあります。」
張勲「では、余の悩みを解決してくれぬか?
実はな、屏風の絵の虎が夜な夜な抜け出して暴れておるのじゃ。
この虎を捕まえてくれぬかのう。」
将軍様は、頓知が得意な小坊主さんを困らせる為に無理難題を吹っ掛けてきました。
ばっ休さん「ふむう、少しばかり時間をください。」
ポク、ポク、ポク、ポク、ポク、ポク、ポク、ポクと公孫度
チーン!
ばっ休さん「よし、解りました。将軍様、その、問題の屏風を持ってきてください。」
迫力のある虎の絵が描かれた屏風がばっ休さんの元に持ってこられました。
ばっ休さん「悪い虎め、とっちめてやるぞ。
さあ、将軍様。虎を屏風から出してください。
わたくしめが見事、捉えてご覧にいれます。
さあ、さあ。」
張勲「う、うむう。」
ばっ休さん「どうしたのですか?
虎は屏風から出てこないみたいですね。
これは虎も反省して屏風から出てこないのでしょう。」
張勲「い、いや、トンチ小坊主。
それでは虎を捕まえた事にはならんぞ。
お主の負けじゃ。」
ばっ休さん「そうですか。では、わたくしめが虎を呼び出してご覧にいれます。」
張勲「えぇ!」
ばっ休さん「では、お願いします!」
孫堅「食らえ! これがタイガーショットだ!」
ズガーン
張勲「だ、大将軍なのにィ~(撤退)」
こうして、張勲は敗れ、江南は孫家が平定することとなりました。
めでたしめでたし。