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じぃじの子守唄

by
天心十五@ハコニワ筆主
天心十五@ハコニワ筆主
「孟優ってさ、歌へったくそだよね」

王悦とふと話にあがったのが俺が音痴だということ、納得がいかねぇ

「ちょい待ち、俺の子守唄知らねーな?」

「知るわけないでしょ、そんなこと聞く機会もないんだし」

「おし、なら聞いてみろ」

「いいよ、子守唄だけうまかったら笑ってあげるから」

「ゆうやーけこやけぇーの」

「もういい別の意味で草生えた、よくそんなんで自慢気に言えるよね」

不服だった
あいつはよく寝てくれてたもんだが
────

「じぃじ!  子守唄歌って!」

「あぁ?  またかよ」

「じぃじの子守唄、気持ちいい気分になる、うたって!」

「わーったわーった」



「ゆうやーけこやけぇーの」

「くふふ……w」

「あー?  どした」

「んーん、なんでもない  じぃじ優しいなって」

「子守唄歌ってるだけじゃねーか」

「くふふ、それでも、花鬘、うれしい」

「よくわかんねぇな、ほら、寝ろ寝ろ」

「んんー……」

「ゆうやーけこやけぇーの」

「くふふ……w」

「ほら、笑ってないでとっとと寝ろよ」

「~……」




────

あいつはよく寝てくれてたもんだが、はて……



「んでさ、なんでその曲なのさ」

「あん?  そら子守唄っていったらこれだろ」

「それ子守唄じゃないけど」

「あん!?  俺がガキの頃はお袋にこれ歌ってもらってたぜ?」

「じゃあ、そういう伝統なんだろね」

「もしかして嬢ちゃんもそれで笑ってたのかもしんねーな」

「多分ねー」




─────

「てなことがあったんだけどさ、花鬘ちゃん覚えてる?」

「うん、覚えてる!」

「笑ったのって、そういうこと?」

「ううん、嬉しかったから!」

「嬉しい?」

「じぃじ、あんまり歌上手じゃない、けど、花鬘のために、歌ってくれてる、花鬘、嬉しいし、安心!」

「………なるほどねぇ」

「?」

「いい叔父さんでよかったね」(よしよし

「~♪」




少しだけ、本当に少しだけ花鬘ちゃんが羨ましかった
─────その日の王悦の日記
更新日時:2018/05/23 07:20
(作成日時:2018/05/23 07:20)
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コメント( 5 )
5件のコメントを全て表示する
Zero
Zero
2018年5月23日 16時48分

こころ、あたたまる😇

知らぬ
知らぬ
2018年5月23日 20時44分

( *´艸`)

ジェイムズ9
ジェイムズ9
2018年5月24日 2時7分

⑮さんの創作意欲もどこからきていて、こんなに高いのかが謎♪(*^^*)
ほぼ毎日動画投稿している風燐丸さんの高いモチベーションくらい謎♪(*^^*)
でも、毎回面白いから良いか♪ (*´ω`*) アタタカイ

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