当たった(長文注意)

｢見知らぬ天井だぜぃ...｣

何処かで聞いたことがありそうな台詞を思わず言ってしまったぜぃ

体がとにかく重い
頭の中はｸﾜﾝｸﾜﾝするし、意識がうまく纏まらない
何があったんだっけか？
たしか...

殿にお招ばれされたのだ

袁紹｢顔良、お前も来い!!帝から[厳氏ママのやわらかプリン]を頂いたのだ｣
       ｢甘い物をこよなく愛するお前なら...皆まで言うまい、待ってるぞ｣

厳氏さんとこのプリンといえば、予約だけで半年待ち
なかなかお目にかかれない逸品だったはずだぜぃ

顔良｢俺ちゃん、殿のとこに行ってくりゅ!!｣

かんだけど気にしないぜぃ!!

殿の城に行く道中、兄弟(ふごふご)と合流

顔良｢そういや兄弟？｣

文醜｢ふごふご？｣

顔良｢いつのまに漢tubeなんて始めてたんだぜぃ？｣

文醜｢ふごふご!?｣

顔良｢プリ○ュアの動画漁ってたら発見しちまったんだぜぃ｣
        ｢[ふごふごさんのできるかな？]シリーズは面白かったぜぃ｣

文醜｢見てくれてる人達がいるから、頑張れる｣
        ｢何より楽しい!!｣

顔良｢兄弟もこっちの世界を楽しんでるようで何よりだぜぃ｣

文醜｢ふごふご♪｣

そんなやりとりをしつつ、二枚看板揃って帰城

相変わらず口うるさい投獄爺さんのお小言は右から左に聞き流しつつ、殿に挨拶をする

袁紹｢お前たちの活躍は聞いておる、袁家の二枚看板は私の誇りそのものであるぞ｣
       ｢皆も揃ったことだし、頂いた菓子を食べようじゃないか｣

そう言って箱を開ける殿
その中にあったのは...

お椀型をしたプルプルのプリン
頂点にクコの実をあしらって見た目のアクセントになっている
別途付属の中華餡のようなとろみあるカラメルソースをかければ、もはや一種の芸術品

...のはずだがひとつだけ異彩を放つプリンがある

顔良｢こいつは...綺麗な紫色だぜぃ｣

文醜｢ふごふご(これだけソースが違うんだな)｣

袁紹｢ソースは...綺麗な青色だのぅ｣
        ｢顔良、先陣をきる大役はお前にやろう!!｣

顔良｢勿体無いお言葉!!では遠慮なくいくぜぇぇぇぇぃっ!!｣


そっからの記憶はない




顔良｢あれが噂に聞いた毒入りだったのだぜぃ？｣

頭がそこそこ回るようになった俺ちゃんはふとそんなことを思い出した

｢...りょう!!...じか...｣

なんだか病室の外が騒がしいぜぃ

ドッゴーラ!!(ドアが壊れる音)

行きなりドアが蹴破られ、そこには見知った女が１人

呂姫｢顔良!!無事か!!ママのプリンを食べて毒に当たったと聞いていてもたってもいられなくて...それで、それで!!｣



なぁ...俺ちゃんの想い人、最高だろ？
テンパりすぎて普段言わないこと言ってるしな


顔良｢お嬢のことがわかるぐらいには大丈夫だぜぃ｣
        ｢そんなことより...その格好はどうしたんだぜぃ？｣

お嬢が着てるのはこっちの世界じゃ[ナース服]と呼ばれる服だ

呂姫｢こ、これはだな...春華さんが｣

張春華『お見舞いに行くならこの服を着ていきなさいな、次いでにそのまま看病してきたらいいわ』

呂姫｢...て｣(///)

顔良｢姐さん気を効かせすぎだぜぃ｣

呂姫｢何か言ったか？｣

顔良｢んにゃ、何も言ってないぜぃ｣

呂姫｢とにかくだ、母様の件で迷惑もかけたし看病するぞ｣
        ｢なんでもするぞ!!任せろ｣

顔良｢お嬢、こういうときはお約束があるんだぜぃ｣
        ｢そうだな、まずは...｣





顔良｢リンゴを剥いてくれねぇか？｣