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【赤壁の戦い】 三国志演義が創ったフィクション (その2)

by
紫苑
文豪
文豪
紫苑


前回の続きになります。



4【東南の風】

赤壁の戦いが起きたのは12月。

普段は西北の風が吹くのですが、10日に1回は逆の東南の風が吹くと現地の気象機関は報告しています。

気象・天文の知識には明るかった諸葛亮にとっては、この点を既に存じていたでしょう。

しかし、演義ではわざわざ諸葛亮による祭事・儀式を催して、諸葛亮という存在に箔を付けています。



 5【草船借箭】(そうせんしゃくせん)

いわゆる「10万本の矢」。



周瑜は、諸葛亮の智謀が後々呉の災いになることを気づき、わざと難題を与えて処刑させることを企んで「10万本の矢を集めて欲しい」と依頼。

諸葛亮は、この依頼を自ら3日と期日を決めた上で受諾します。

そして、夜霧の時間帯に藁人形を積んだ船を出して、曹操軍から矢を発射させることで10万本の矢の回収に成功を収めるのです。



この10万本の矢。
このフィクションを創るにあたって、ヒントになったのが217年の濡須口(じゅしゅこう)の戦いです。

『魏略』によると、孫権は軍船による偵察をした時、曹操軍から矢を浴びせられます。

その量は大量で軍船が沈没しそうになる程でした。

そこで孫権は、軍船の向き(船首)を反対方向に旋回することによって、軍船のバランスを保ったと記述されています。



そして、この10万本の矢は、エンターテインメント技術が進んだ現代において様々な演出がされるようになりました。

まずは赤壁の戦いからちょうど1200年後、2008年と2009年に公開された映画の『レッドクリフ・partⅠ』と『レッドクリフ・partⅡ』。



2009年4月2日には、『レッドクリフ・PartⅡ』の公開前イベントとして、大阪の道頓堀の川面に999本の矢が刺さった船の上に、ジョン・ウー監督はじめ主演のトニー・レオン(周瑜役)、リン・チーリン(小喬役)らが乗船し、多くのメディアから注目を集めました。








 



次に2019年から2020年にかけて東京・上野と福岡・大宰府の国立博物館で展示された特別展「三国志」。





みなさんは行かれましたでしょうか?
わたしは福岡の方に行きました。

この特別展の中に、仮に10万本の矢が襲来したらどうなるかを具象化した大量の矢が展示されていました。




この展示物、当然ながら私も覚えておりますよ(⁠^⁠_⁠^⁠)



今回はここまでとします。

明日はお休み。
最後の一つは、三国志演義を創る上で最も重要なフィクションの投稿となります。
 
作成日時:2023/01/11 23:34
カテゴリ
雑談・雑感
コメント( 6 )
6件のコメントを全て表示する
紫苑
文豪
文豪
紫苑
1月13日 21時59分

>楊狐さん
楊狐さんも行かれたのですか^⁠_⁠^
確か、関羽のフィギュアは結構人気を集めてましたね。
そして今にして思うと、3ヶ月後はコロナが蔓延したので、無事に展示を終えられて良かったです。

楊狐
sai
sai
1月13日 23時14分

自分も東京のときいきました!
館内撮影OKの展示会でしたよね。結構混んでて余りじっくりと見れなかった(´・_・`)

紫苑
文豪
文豪
紫苑
1月13日 23時48分

>saiさん
この展示会で良かったのは、撮影し放題だったですよね。
また東京に行かれた方は、「休日は人が多すぎ、ヤバい」と口にした書き込みが多かったですね。
自分は土曜日に福岡の方へ行きましたが、程よい人の入りで良い鑑賞ができました( ´∀` )

楊狐
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