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『携帯ゲーム史三国志』の話・8

by
四天王FAL
文豪
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四天王FAL
~あらすじ~
 
ゲームボーイに攻勢をかけていた蜀のネオジオポケットは発売元の倒産により滅亡、
いよいよ次は独自の国作りに定評のある呉のワンダースワンのお話。
 
 
★★★★★★
 
 
『ゲームボーイを作った男』として知られる横井軍平氏。
まずは彼の話をしよう。
 
任天堂がまだ電子ゲームを出していない頃、横井軍平氏は任天堂に入社する。
おもちゃメーカーにあって、奇抜なアイデアには定評があったが、
ある日、電車内で、暇を弄ぶサラリーマンが電卓をいじっていたのに目をとられる。
 
その後、たまたま任天堂社長のお付きの運転手が病欠した時、
その車はキャデラックと言う外車で、左ハンドルが運転できる人がおらず、
唯一、外車に乗っていた横井氏が代行運転する事となる。
その際、任天堂社長に、電卓で遊ぶサラリーマンを見て、これをおもちゃに出来ないか…と言った話を車内でしたところ、
任天堂社長が経団連の総会に出た際、隣に座ったのがシャープの社長。
 
シャープも、当時は電卓の生産が伸び悩んでいたそうだ。
確かに、電卓は一度購入すれば潰れるまで使い続けるので、何度も購入することはなさそうだ。
自社の液晶を別の商売に使えないかと模索しているなかで横井氏のアイデアに触発され、
シャープの開発者と任天堂がタッグを組み、出来たのが
『ゲーム&ウォッチ』
 
何パターンかのグラフィックを使って玉を避けたり、落下物を受けたりのアクション性を持たせた携帯ゲームの走りとなる電子ゲーム機である。
 
その後、ゲームボーイの開発を手掛け、
携帯ゲーム機の革命児とも言える、
『バーチャルボーイ』を発売。
 
これは現在の『VR』の原形とも言える作りで、独特のスコープ画面を覗き込んで左右の二つの画面を片目ずつで見る事で立体に見えると言う作りだ。
 
しかしこれがコケた。
 
画面が赤単一色だった事や、発売したゲームタイトルの少なさ、その他、様々な要因から、わずか19本のソフトを発売して終了する。
 
これを機に円満退職するはずの横井氏も、流石にばつが悪く、
ゲームボーイのマイナーチェンジ版の『ゲームボーイポケット』を発売してから
任天堂を退職している。
 
その後、自身の会社を立ち上げて、バンダイからワンダースワンを手掛ける事になるが、発売目前で、高速道路で事故にあい、お亡くなりになってしまう。
前方の事故車を助けようと車を降りたところを自身も後続者に跳ねられると言う、不幸な事故であった。
 
ゲームボーイを作った人がライバル機の製作にかかわると言う奇妙な縁のワンダースワン。
特に当初はネオジオポケットと同じくモノクロ液晶の採用であった。
 
これは横井氏の考えが色濃く出ており、
元々はゲームボーイも開発中にカラーで出すことも出来た。
しかし、それだと電池の消耗が激しく、子供が遊ぶには向かないとモノクロ液晶を採用したのである。
結果、カラーを採用したゲームギア、リンクス、PCエンジンGTなどは、やはり電池の消費が早く、高いバッテリーを買うなどする必要があり、ゲームマニア向けの品となってしまった。
 
『枯れた技術の水平思考』
が横井氏のモットーであり、
これは最先端だった技術がありふれたものになった時には、材料費も安価で、アイデア次第でまだまだ活用できる、と言うもので、
ワンダースワンはモノクロ液晶ながら、本体販売価格は4800円と言う最安値で、
電池も単3が1本で40時間も持つと言う省エネ機種だった。
 
モノクロだと開発もやり易いとの考えもあったのだろう。
 
そう言った横井氏の遺作となったワンダースワンは、本体同時発売のソフトに横井氏から名前を取ったパズルゲーム
『グンペイ』がヒットしている。
 
 
その奇妙な縁から始まったワンダースワン。
次はその、販売元バンダイと、とある企業について話そう。
 
 
つづく
 
 
作成日時:2020/05/23 10:53
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コメント( 8 )
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四天王FAL
文豪
文豪
四天王FAL
5月24日 10時5分

>金村保坂非道さん
バーチャルボーイはオリジナティに突き抜けてましたからね。
64DDはレアですね。
スーパーファミコンのサテライトビュー通信も、
ファイアーエムブレムが出たからやりたい人も増えたと思いますが、
そのための投資がツラい。

ジェイムズ9
ジェイムズ9
5月25日 11時33分

ワンダースワンのモノアイガンダムズの話をしようと思っていたら……
『グンペイ』って開発者の名前だったのーーーーーっ!!!!!Σ(゜Д゜)

四天王FAL
文豪
文豪
四天王FAL
5月25日 20時40分

>ジェイムズ9さん
おっしゃる通り、ワンダースワンはガンダムゲー有りきです。
グンペイは、最初はたまごっちみたいなキーチェーン電子ゲームとして出ていて、その時はへのへのもへじみたいだから『へのへの』と言う名前でした。
グンペイは、横井軍平さんの追悼を込めているのでしょう。

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