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史実解説ー董卓についてー

by
燈蝋之斧
燈蝋之斧
こんばんは! 燈蝋之斧です!

先週、母の付き添いで女声合唱会に鑑賞行ってきました。私はあまり合唱とかは詳しくないのですが、結構楽しかったです。私が好きなのは、モーツァルトの夜の女王のアリア、カルメンのハバネラとかですね。オペラだけども。

まあ、クラシックにわかの燈蝋之斧が弾けるピアノ曲は、ジョンケージの『4分33秒』のみです。デジャンの『泉』でも見ながら、『4分33秒』を聴けば、心洗われるかと思います。

衒学的な言い回しですね。

とまあ、開幕から禰衡みたいな事を言いつつ、本題に入りましょう。

今日は群雄から、董卓史実解説してみようと思います。馬騰、公孫瓚でも良かったけど、何進の次は董卓かな? と思ったので。

でもまあ、董卓について全部語るとこれもまた長いので、洛陽焦土・酒池肉林以外にやったある悪行をメインに語りたいと思います。

内容的には、経済的な話が多量なため興味ない方はスルー推奨です。

では、始めます!


・董卓(字名:仲潁 ???〜192年)
ご存知、後漢の魔王。漢王朝を破壊した男。軍才はかなりあるが、政治的にはかなり無能というか無神経。軍事的には、勝てないとみたらすぐ逃げるため敗戦も結構あるものの、撤退戦は上手く、しれっと逃げるタイプ。闇落ちした劉備みたいな感じ?

タロットのアルカナで言えば、董卓は塔か悪魔か星の逆位置。劉備は愚者か星かな。曹操は世界。孫権は皇帝。司馬懿は隠者か審判。張春華さん? 女教皇じゃないかな?

若い頃は、結構気前よく異民族の族長に自らの耕牛を屠り、宴会したり、朝廷から下賜されたものを部下に全て分け与えたりしてました。なんか、闇落ちしたけど。

武勇についても結構凄く、馬乗りながら弓を右と左で引いたり腕力は相当ありました。体格もデカかったしね。デブで脂肪も多かったけど。

董卓の悪行というと、大抵の人は洛陽焦土・何皇后や少帝殺し・恐怖政治とかを上げると思います。まあ、これは正しいです。

その一方で、五銖銭を悪貨に改鋳したという事はそんなに知られてないかと思います。簡単に言えば、貨幣制度をぶち壊した訳です。

悪貨により貨幣制度をぶち壊す愚については、賢明な桃園諸氏に説明するまでもない事かとは思います。が、今回は不詳ながら私、燈蝋之斧が浅薄なる知識を白日に晒し、釈迦に説法に等しい愚行を致します。経済に明るい方々は、私の拙い説明を寛容なる心で一笑に付して頂きたくお願い致します。

儒者並にへりくだるスタイル。

悪貨の改鋳が世に与える悪影響は下記に集約されます。


・貨幣の増鋳による貨幣流通量の増加

・上記に伴う、貨幣価値の低下

・私鋳銭(偽造貨幣)の蔓延

わかりやすく言うと、貨幣の流通量が増え、また偽造しやすい貨幣が増える事から、貨幣価値が低下。相対的に物価がインフレする事で、貨幣制度の根底が破壊されるというものです。


ここら辺は、第一次世界大戦で負けたドイツが賠償金のため貨幣を増刷し、物価がハイパーインフレを起こした事に似てますね。古今東西こういう事例はよくあります。

董卓が五銖銭を改鋳したのも、単純にお金が必要になったからです。郿城とかの建築でお金が急に必要になったから、とも言われています。

実際、董卓の五銖銭は相当酷く、董卓の五銖銭は董卓以前の五銖銭に比べて薄く、彫りや紋様も殆どありません。ぶっちゃけ、丸に穴開けただけみたいな感じ。董卓 五銖銭で画像検索したら、多分ヤバさがわかるかと思います。

董卓以前は一枚から使用出来た五銖銭も、貨幣価値低下から百枚や千枚束ねないといけないくらいになったと言います。

ちなみに、貨幣鋳造については三国も独自貨幣を鋳造しましたが、上手くはいかなかったらしいです。だからまあ、董卓だけを責めるのは酷ではあります。ま、他の悪行もあるから責められても仕方ないんですがね。

まあ、こういった失策が重なった事から董卓暗殺計画が出たりし、最終的には呂布に殺されます。

呂布の裏切りの理由はいくつか説があり、董卓の侍女に手を出した事を王允に握られそそのかされた、董卓に些細なミスで殺されかけた事を怨んだ等あります。


個人的には、董卓は軍事的には強かったけど、政治的には破綻していたなーと認識してます。なんていうか、長期的なビジョンとか見えて来ないんですよね、彼の政権は。これは、項羽とかにも言える事ですが。

項羽の刀に魂乗っ取られた説ありそう。アヌビス神みたいな感じで。


と、今回は以上。反董卓連合とかは皆知ってるだろうし、ばっさり省きました。

しかしまあ、三国志大戦のサイトで貨幣価値について語るとかよくわからん事してるな、私。

次はもうちょいラフな話にしましょうかね。

では、失礼!


P.S 今週日曜に企画した三英傑杯ですが、思っていたよりも反響が大きく嬉しいながらも驚いております。桃園の中の方にご紹介頂いたみたいで、そのおかげかな? 不肖の身ではありますが、精一杯お相手させて頂きますので、ご参加の方はよろしくお願い致します!
更新日時:2019/06/18 22:10
(作成日時:2019/06/18 22:10)
コメント( 13 )
13件のコメントを全て表示する
燈蝋之斧
燈蝋之斧
2019年6月22日 9時1分

>>yunatogirlsさん
いましたねぇ……攻城兵董卓。地味に知力も高めな。あの時の群雄はウシジマ君も居たり、割と闇金勢力だった気が笑

案外、細かいネタを拾ってくるから三国志大戦は面白いというか。火事場やら乱計略やら、当時はぶっ飛んでましたね。卑屈位は戻ってきて欲しいなぁ……。

ぐりぽん
ぐりぽん
2019年6月22日 13時1分

董卓って悪行尽くしてのは知ってましたが、貨幣改鋳までしていたとはw。
しかも劣化貨幣w
貨幣改鋳すると金の価値が下がってインフレになるみたいなんで、民が苦しむんですよねw
ローマ帝国の滅亡の要因の一つともいわれてますし
古今東西同じことをする奴はいるもんですね。

燈蝋之斧
燈蝋之斧
2019年6月23日 9時43分

>>guriffon315さん
董卓の悪業の一つですが、貨幣改鋳は地味だからスルーされがちですね。
昔は金本位制だったので、実価値と公称価値がズレたりとかも良くあったみたいですね。
まあ、悪貨は良貨を駆逐するという言葉も16世紀とかそこら辺に出てきたし、この時代に経済の原理原則を理解してる人はいなかったのでしょう。20世紀でも同じこと起きてますし笑

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