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史実解説ー賈南風についてー

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燈蝋之斧
燈蝋之斧
こんばんは! 燈蝋之斧です!

ここ最近、疲れた時はジャズクラシック流しながら、甘めのお酒を飲むと癒される事に気付きました。my favorite thingsやら、ジュ・トゥ・ブとかが私は好きですね。あ、テネシーワルツ聴きながら、ジャックダニエルのロックとかもマリアージュ感最高ですね。もちろん、テネシーワルツは緒方理奈的に、パティ・ペイジ版です!

いつも恒例の酒好きしかわからぬ、トーク。

さて、今日は割と需要がありそうな賈南風の史実解説をしてみたい、と思います。

彼女については、評判がめちゃくちゃ悪いのは知ってるけど実際何したの?って知識の方、それなりにいるんじゃないかなーと思ってます。

単刀直入に言うと、彼女は容姿・性格共に最悪扱いを晋書でされています。というか、晋滅亡の原因の一つです。

ただ、晋書は割と怪しい資料も採用してるし、女性の権力者だから割食ってる所も僅かながらにあるとは思います。それに、ミリ単位で擁護出来る所はあります。

我ながら苦しい擁護だ。

なので、今回は賈南風の弁護もしながら、解説してみたいと思います。私は人の美点を見出す良い性格の持ち主ですからね! 燈蝋之斧サイコー、と讃えても良いのよ?

調子に乗っていくスタイル。

そんじゃ、始めます! 

三国志大戦の彼女しか認めんッて方は、内容的にブラウザバック推奨です!





・賈南風(生没年:257年〜300年)
晋2代目皇帝司馬哀の正室。父は皇帝殺しの賈充、母は乳母を殺し自分の息子を間接的に殺した郭槐とヤバイ両親から産まれた、やっぱりヤバイ娘。容姿から性格、行状に於いて邪悪極まりないヤバイ奴。

……えーと、とりあえずまだライトな話題の容姿から始めましょう。

まず、賈南風は史書においてブス扱いされてます。具体的には、顔が醜く肌が浅黒くて身長が低いらしいです。……オイ、少しは良い所あげろ。

ま、まあ……擁護すると、この手の史書の容姿設定はあんまアテにならない事多いので……。劉備なんて耳が垂れ下がって自分の目で観れたとか、腕が膝より下に付くとか事実だとヤバイレベルの記載ありますし。何らかの意図で、賈南風も話盛られてる可能性もあるかと。あとはまあ、単に異人の血が入ってたとか……賈充と郭槐、多分漢民族だと思うけど。

よ、容姿の話はこれぐらいにして、次行きましょう。性格の話行きます!

えー、賈南風な性格は残虐で嫉妬深く、淫猥。司馬哀の側室の身重な女性を、胎児毎殺害しました。あ、あと不倫めっちゃしてました。街でイケメン捕まえて、一夜過ごしたら殺すとかしてました。

あ、えーと、その……嫉妬はまあ他の夫人も多いし、大目に見ましょう。ちなみに大目に見た楊芷は逆恨みされて、賈南風が権力握った際には食べ物与えられず、餓死させられました。え、ちょっと待って、擁護ポイントゴリラの制圧並みに皆無じゃん。

イケメンの件は、一応生存した人は1人はいました。その人は、賈南風に気に入られて何夜も過ごし、宝物を沢山もらって、帰りましたとさ。めでたし、めでたし。

美女と野獣の反対パターンみたいな感じね。

ま、まあ、性格の話はもう置いて。次は行状。頼むぞ、賈南風。私に擁護させてくれ!

賈南風のやった事は具体的には、こんな感じです↓


・司馬炎の出した皇太子決めのテストで、司馬哀にカンペを渡してズルさせて皇太子にさせる。

・司馬哀の側室を胎児毎殺害。

・でも、自分は男子設けずに女子4人のみ。

・自分の擁護してくれた楊芷を餓死させる。

・楊駿、司馬瑋、司馬亮、衛瓘らを粛清。

・司馬哀の皇太子である司馬イツを殺害。

・イケメン攫って弄び、殺害。

・賈氏で朝政を専断。


……擁護出来るポイントくれよッ!

ジョジョのラスボス張れるレベルで、吐き気を催す邪悪だろ、コレ!


ヤバイ、擁護ポイントが少な過ぎる。似た境遇の何皇后でさえ、美人という取り柄あるのに。なんもないやん、賈南風。

と、私は焦りつつも、賈南風の唯一にして最大の功績を最後の切り札として切ります。

それは、ぐう聖有能の張華と、賈一族なのにぐう聖の裴ギを重用した事。

特に張華については、遠回しに賈南風批判の文書出されたり、何度も諫言されたのに重用する厚遇ぶり。曰く、張華に対してだけは、一目置いており、尊敬の念を抱いていたとの事。

その潔さをなんでもっと上手に使えなかったんだ!

まあ、張華自身が公正無私で民衆に人気あったから、重んじるのはわかる。野望で変な事しないという信頼もあったのでしょう。歳もふた回り上だし、諫言する姿に親父を重ね合わせたのかもしれません。

なお、賈充自身は張華を誅殺するよう司馬炎に進言した事があります。ん? 賈南風のが器広い?

張華と裴ギのおかげで、晋の民衆は朝廷のゴタゴタにはそんなに巻き込まれずに済みました。この一点だけは、普通に評価するべきでしょう。

ちなみに、賈南風と似た例の前漢の呂后や後の武則天も悪女扱いされますが、民政はそんな悪くありませんでした。個人的に思うのは、女性の権力者は身内の側室や臣下には、憎悪や嫉妬・狂気を孕んだサディスティックな対応をするものの、自身とあまり関係の無い民衆にはそれ程害をなさない気がします。要は、女性の憎悪は朝廷の内側にのみ向くので、民に対しては圧政という形で発露しづらいのではないか?、と私は考えてます。

でもまあ、賈南風については亡国の原因でもあるので、前者2人には及ばないとも私は考えてますがね。

賈南風の死は、前回の偽帝解説で書いた様に、司馬倫に毒酒飲まされ殺されたというものです。散々やらかした悪行のむくいですね。

でもまあ、私は賈南風は司馬倫よりはマシだと考えています。いや、前回の見たらわかると思いますが、倫ちゃんクソ過ぎるんですよね。張華の扱いだけを見ても、賈南風のが全然マシです。


……と、長くなって来たので今日はこれぐらいで。

晋の人物も取っ掛かりさえ見つければ、意外と勉強して面白いですね。これは史実解説してる楽しみです。

では、失礼!
 
更新日時:2019/05/31 23:36
(作成日時:2019/05/31 23:30)
コメント( 13 )
13件のコメントを全て表示する
劉禅の夏休み
劉禅の夏休み
2019年6月1日 22時1分

喜び組の男バージョンとか作って侍らせてそう。国母である自覚ゼロ状態。

燈蝋之斧
燈蝋之斧
2019年6月1日 22時13分

>>おかか容疑者さん
もしかして、劉氏?
いや、流石にもう賈南風以上のヤバイ方は多分いないはず。そう言えば、李婉とか言う賈充の妻がいたような……。
>>うさまるさん
正確には三国志ではないですから、知らないのが普通です。調べると面白いですけどねー!
むしろ、カテジナさんの時点で突っ込んで良かったのでは🤔
賈南風に比べたら、大抵の方は聖者です。
>>熊田薫さん
参考になれば、幸いです!
>>モカサラダさん
傾国という意味では、確かに。美女ではありませんが笑
>>けいとさん
功臣や寵姫を粛清しようとも、国滅ぼさずに民が飢えてないのなら、それは名君だと私は思います。
外戚自体がある種、派閥みたいなもんですからね。本人が最高権力者でない以上、派閥の支持がないと女性の権力者は務まらない訳で。自浄作用があれば、問題はないんですがね。

燈蝋之斧
燈蝋之斧
2019年6月1日 22時19分

>>劉禅の夏休みさん
ホストクラブの上客かなにかか? 賈南風がお母さんとか、晋の民可哀想……。やっぱり、卞皇后がNO.1!

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