史実解説ー袁術以外の偽帝達ー

こんにちは！ 燈蝋之斧です！

酒屋に行って、毎回色々なウィスキーを見て回るも、毎回定番のバランタイン12年やカティサーク辺りに落ち着いてしまいます。高いお酒は、バーにでも行かない限り開拓し辛い性分です。

まあ、最近は知識ついたのでそこまで嗜好から外したのは、選びませんが。

さて、本日は極めてエンタメ性の高い史実解説をしてみます。タイトルからもわかる様に、偽帝特集といったユニークな感じです。「皇帝RTA参加者紹介〜多分、これが1番（滅亡に）早いと思います」ってな感じですね！

今日の私はキレッキレで行くので、お覚悟を！

あ、勿論というか、今回の偽帝には蜀・呉の皇帝は含みません。一応、説明しとくと三国志正史の立場で言うと、魏が正当であり晋がそれを受け継いだ扱いです。

ただ、晋（西晋）を滅亡させた前趙の劉淵（於夫羅とかと血族の匈奴首領）が漢の後継を自称、劉禅の子孫を標榜して漢復興を掲げる、後の中華王朝が度々蜀を正当化する等、蜀を正しいとする向きもあるため、魏蜀についてどちらが漢の後継か判断が分かれます。

呉は……禅譲された訳でも劉氏でもない上、後世に孫呉の後継者を名乗るものもいなかったので、魏蜀よりは正当性はありません。まあ、蜀が呉が皇帝名乗るのを認めてるし、力もあったから偽帝扱いはあまりされないかな？

まあ、ここら辺は普通に論文チックな話になるので、省きましょう。堅苦しい話は桃園には不適でしょうし。

長文で史実語るのも、不適な感ありますが。

とりあえず、始めます！ 今回は、張挙・司馬倫の2名です。三国志大戦にはまだ未登場ですが、キャラ付けははっきりしてるので、今後追加の可能性もあるかと。

では、開始！


①張挙（生没年不詳）
実は彼、袁術に先んじて天子を自称しております。時期は187年。袁術が仲王朝を建てたのが、197年なので、10年位は先輩ですね。

そんなどーでも良い先輩は要らん。

この人は、元は泰山群の相でした。仲間の張純と共に後漢王朝に反乱、烏桓の丘力居と協力し10万とも言われる大規模反乱を起こしました。ついでに天子を僭称、これが187年の事ですね。

反乱理由は、後漢の張温（義勇ロード董卓伝に出てくるモブのおっさん）に不満を抱いた事から。反乱鎮圧には、劉虞が当たりました。反乱自体は翌年鎮圧され、張純は部下に裏切られ殺害、張挙は行方不明。ちなみに、公孫瓚と劉虞の確執は、ここら辺での異民族の取り扱いから始まっております。

なお、彼は三国志正史に出て来ません。後漢書に出て来るので、実在した人物ではありますが。

袁術と比べてみると、ネタ感は薄く、あんまり面白くはないです。某社の三国志ゲーでは、天子の冠してるネタグラですが。

具体的に国を建てた訳でもないので、あくまで天子を自称しただけなのも僭称にわか感溢れてます。僭称の草分け的存在と僭称ガチ勢の違い的なね？

まあ、割りかしどーでも良い方なので、忘れて良いかと。私がどーこう言うにも、史料足りないし、あんま彼個人について語る意味はないと思うので。

だったら、解説すんなし。

あ、次の方はボロクソに言うので、司馬倫ファンは注意。いや、多分この世にそんな方まずいないと思うけど。


②司馬倫（生没年:？？？〜301年）
司馬懿の末っ子。母は柏夫人。八王の一人。
通称、しばりん。私は倫ちゃんと言ってます。某アイドルみたいで可愛いですね。勿論、僭称するだけあって、頭の中もとてもお可愛い方です。

今日の私は、禰衡並みの皮肉屋です。

まず、倫ちゃんは字が読めなかった。皇帝なのに……。あと司馬炎の服盗んだりと、手癖も悪かった。巫女を信じる等、暗愚モードも標準搭載される位、頭がお可愛い人でした。

能力を三国志大戦で例えるならば、程昱の武力に呂布の知力、杜預の制圧力に甘寧の特技を掛け合わせた感じ。とても凄い能力でしょ？ そう思いません？

人格面もまあ普通に凄い。7つの大罪の殆ど網羅してるんじゃないか、という感じ。歩く大罪人ですね。司馬懿の罪全て背負って生まれたダミアン、と言って過言ではないでしょう。晋滅亡の原因はこやつと賈南風と司馬哀、あとは異民族で大体片付けられます。

ちなみに彼の在位期間は、4ヶ月。そこらの虫のが長生きしてそうな政権です。3年持った袁術以下です。9分の1袁術みたいなモンです。

えーなんでこんな人が皇帝僭称出来たか、と言うと、部下に孫秀という悪知恵働く家臣がいたからです。孫秀の進言に従い、倫ちゃんは賈南風にわざと皇太子司馬イツを殺害させ（司馬イツの賈南風へのクーデターに内応すると言いながら、賈南風にリークした）てから、皇太子の仇を取ると言い賈南風を逮捕、幽閉した後殺害しました。邪悪なマッチポンプですね。

ちなみにその際、張春華さんに名前は似ているがぐう聖の張華さんも殺害されてます。賈南風の下でも、良政敷いてましたが倫ちゃんの私怨で殺害されました。

あ、張華さんは末期晋の最後の良心です。三国志大戦だと、1コスノンレアですが、史実だと2コスSR位狙える大物です。陳寿に三国志書かせた偉い人&呉侵攻を推した凄い人です。晋ファンは倫ちゃんアンチになっても、良いと思います。

そこから、倫ちゃんは1年位は権力を握り、九錫を経て司馬哀から無理矢理禅譲を受け、三代目皇帝になりました。偽帝ではありますが、手順は一応正式です。まあ、四ヶ月後に殺害され、司馬哀が皇帝復帰するので、晋的には黒歴史なんですが。だから、僭称扱いされる事が多いです。

倫ちゃんの最期は、司馬潁ら三王に攻められて捕まり、毒酒を飲まされ死んだというもの。奇しくも、賈南風に自分がした殺し方と同じ方法ですね。因果は巡りますね。

なお、彼は死ぬ間際まで俺は悪くねぇ！ 孫秀が悪い！と泣き叫び続けたそうです。最後までどうしようもないな、此奴。


……とまあ、こんな感じです。良い所を探すのが難しい。キルヒアイスですら、無言でブラスター乱射するレベルで美点が見つけられない。

彼については、ネタキャラではありますが、やらかした事がヤバイので不快なネタキャラです。袁術みたいな、プーさん扱いは望めない感じですね。

あ、そう言えば、晋の人物解説したのは今回が初めてだ。張春華さんは、魏時代だから正確には違うし……。しょうもないのを解説したなぁ〜。

次、晋解説する時は賈南風辺りにしますかね。

では、長文失礼しました！