史実解説ー魏の四天王について後編ー

こんばんは！燈蝋之斧です！

今日は、魏の四天王の史実解説後編を投稿します。前回は、曹仁・夏侯惇を解説したので、今日は残り2人（曹洪・夏侯淵）を解説していきます！

あ、前回は夏侯惇が大分イメージとギャップあった感じでしたが、今回はそんなイメージのギャップはないと思います。

インパクトはあるかもしれませんが。

ではまあ、紹介していきましょうかね。

曹洪から解説します。


③曹洪
性格はともかく、軍功においては曹仁に次ぐ四天王ナンバーツーだと私は思います。

曹洪の主な戦績は、対袁紹戦においては張郃・高覧を、漢中の戦いでは、呉蘭・雷同を打ち破り、馬超・張飛を敗走させたというものです。

普通に名将と言って憚ることない戦歴です。

また、曹操が珍しく負けた徐栄戦では、敗走中に馬を失った曹操に自身の馬を譲る等の活躍をしています。

曹操は人の馬借りて逃げるのが多過ぎる。殿馬状態やん。

四天王の中だと地味な部類ですが、居ないとマズイ存在。戦績も特に致命的な負けもなく、順当に勝ってる印象です。

そんな曹洪ですが、欠点があります。性格面に幾つかね。


・蓄財大好き

・ケチ

・贅沢大好き・女好き

・デブ（曹真）弄りが激しい


……結構、曹洪は小市民的というか俗な性格してますね。

えー、解説しますね。一つずつ。

まず、蓄財大好きというのですが、これは曹操が司空に就任した際に自身と部下の財産を調べた際に、曹操と同規模で曹洪が資産を持っていたというエピソードに起因します。

ちなみに、曹操は曹洪と資産が同規模との報告があった際、「いや、んな訳ない。アイツ絶対俺より金持ってるよ」と話したそうです。

脱税を主君に疑われる四天王爆誕。

あ、彼と対極的に夏侯惇は質素でした。お墓に、剣一本しかなかったそうです。

夏侯惇と曹洪足して二で割れば、万能なんじゃね？

次に、ケチというのは曹丕の借金を断ったエピソードから。なお、曹丕はコレを恨み、曹洪の食客が罪を犯した際に曹洪も連座で処刑しようとしました。が、流石に父代の功臣かつ四天王をこんなしょっぱい理由で処刑は周りも止めます。最終的に曹丕のかーちゃん（卞太后）が止めて、所領削減と爵位剥奪と資産没収で許されました。

あ、資産は卞太后が後で曹洪に返しました。

いい歳して親に迷惑かけんなよ、曹丕。

贅沢好き・女好きというのは、漢中戦後の宴で舞姫にスケスケ衣装を着せて踊らせようとした事から。この時は、部下の曹休がえっちなのはいけないと思います！と言い、止めました。ちなみに、曹操も事前に曹休に釘刺すように言っておりました。

鄒氏の一件で学んだんすね。

デブ（曹真）弄りは宴会で呉質と一緒に曹真を煽ったエピソードが由来。当然、肥満体だった曹真はガチギレ。なお、キレてからも煽った模様。最悪やん……。

ちなみに、曹真は曹洪が曹丕に処刑されそうな時、煽られたにも関わらず助命嘆願をしております。なんだコイツ……、ぐう聖過ぎるわ。なんでこんなんから、頭爽やか大将軍が生まれたんだろうか……。


と、流石に長くなったので曹洪は以上。

ラストは夏侯淵で締めましょう。


④夏侯淵
定軍山で徘徊していたお爺さん（推定70代、職業五虎大将軍）に殺害された一件でいじられやすい、三日で五百里、六日で千里の迅速行軍が得意な将軍。

正史を読み、黄忠にやられたのが演義の捏造ではなく、史実だった事に驚く三国志キッズも多いと思われる。私がそうだしね。

戦績については、漢中の一件以外では涼州征伐で韓遂・馬超を破ったり、色んな所で賊軍討伐したりと功がありました。普通に名将です。涼州安定に多大な貢献をしました。

で、なんで彼が定軍山で死んでしまったのかと言うと、大体こんな流れ↓

劉備本隊が定軍山の魏軍本営に迫る→夏侯淵と張郃は別れて防戦するも、張郃苦戦→夏侯淵が兵の半分送る→劉備、法正の策に従い、魏の逆茂木（防柵みたいなもん）を焼き払う→夏侯淵兵400率いて修復作業→伏兵の黄忠が攻める→オイマスモード黄忠に殺害される

端的に言うと、インテリヤクザの法正の策に引っかかって死んだ感じです。法正なら仕方ないね。

ちなみに、劉備は夏侯淵より張郃を重く見ていた様で、夏侯淵撃破に沸き立つ自軍にブチ切れながら、「まだ肝心な奴（張郃）が残ってるだろ！」と言ったそうです。

夏侯淵より張郃評価するのは、叩き上げが好きな劉備らしいですね。でも、張郃も後年蜀相手に戦死している事実。

対蜀戦線、激戦区なのね。

一方、曹操は夏侯淵が柵修理が原因で死んだ事に嘆いたそうです。生前も、せっかち過ぎると注意してましたしね。戦場での駆け引きを知らないとか言ってました。

本質的には、戦術家よりは戦略家だったんですかね、夏侯淵？ 兵站上手いのは戦略家チックだし。

あと、私が思うに、夏侯淵のこういった傾向というか欠点は、劉備にバレてたんじゃないでしょうか？

曹操配下時代に、夏侯淵と面識あってもおかしくないですからね、劉備。張郃とも袁紹陣営時代に面識ありそうですが。

その上で、法正と謀って完璧な夏侯淵殺人事件を演出したと考えるとしっくりきます。

名探偵呂布の出番ですね！

あ、ちなみに夏侯淵（というより、妻の丁氏）は子供の育成が上手かった様で、彼の子は夏侯覇はじめ優秀な子が多かった様です。丁一族は教育ママが多いんですかね？

夏侯惇と曹真の妻は育成下手だった……？


……と、大分長くなりましたのでこれくらいで。

毎回毎回、長くてスミマセンね。

書いてるうちに、ドンドン長くなってしまって……。

短くまとめる文章力が欲しい……。

次の史実解説は私の好きな、あの武将にしますか。

バレバレですね、多分コレ。

では、失礼！