518

今月の2冊 季節外れの……怖い話。

by
楊狐
楊狐
読書勢です(……うぉおおおおおおん)





怪談綺談まみれの四国お遍路 著:しまたけひと 出版:竹書房

近畿地方のある場所について 著:背筋 出版:KADOKAWA


8月は夏なのに「暑さ」の話題しかなかったので怖い話を。



怪談綺談まみれの四国お遍路 
X(旧Twitter)上でしまたけひと先生を知り。
そのイラストを見てフォローをしました。
コミカルな感じの絵柄で、ファンタジー系のコメディ調な作風なのかなと思っていましたら……。
四国お遍路!?
そういえば菩薩のイラストを描いていたなと思いつつ、本屋で見かけたら買おうと思っていました。
そして……。
さっそく本屋で見かけたので購入!


話としてはタイトルにもあるとおり四国お遍路。
八十八カ所霊場を巡りつつ、道中で出会った方から聞いた怪談をまとめた作品となります。
出会う方は同じお遍路さんだったり、地元の方やキャンパーと多種多様であるのですが。
そう、この漫画。
作者本人がお遍路さんとなり、その足を使って実際に八十八カ所を巡っています。
しかも過去にも、お遍路さんになった経験が!
つまり、今回は二度目。
年齢的にも自分に近いか、若いくらいなので先生、本当にお疲れ様でした。

ちなみにお遍路ですが。
徳島の一番札所から香川の八十八番札所まですべての寺を参拝すると……
「結願」
なんでも願いが叶うとされているそうです。

当時、すがる思いで作者は八十八カ所を歩いたそうですが。
その距離、約1200㎞!!
これは時間もかかるし、何よりも体力が持つのかなと。
それだけのことを成すのだから願いは叶って欲しいなと思いました。
さて、今回は二度目。
今度は「逆回り」でお遍路を回ります。
どうしてお遍路へと旅だったのかは読んでみてからのお楽しみです。

少し感想を書きますと、
読み終えて怖いと言うよりも。
なんかこう信心深くなるというか。
何処かに切なさ、さみしさがあるというか。
話のテーマや場所がそうさせるのか。
作中のしまたけひと先生の人柄というか描き方というか。
なんとも不思議な心持ちになりました。

ちょっとした時間にパラパラと。
力を抜いて読むのが吉かも。

四国。お遍路さんに興味のある方は手に取ってみると良いかも。
怪談だけでなく、お遍路さんの作法、必需品など豆知識が四コマで載っています。
ご興味ある方はまず、しまたけひと先生の作品からお遍路さんへ入ってみるのも良いかと思いました。




近畿地方のある場所について

こちらは以前、雨穴さんの作品に出会い。
ホラー、ミステリー的な作品の魅力にはまりつつ、何か他にもないだろうかと探していたところ。
目にしたタイトルだったりします。
かなりSNS上でも話題になっており、カクヨムで読もうと思っていましたが、モニターで縦書きを読むのが意外と苦手だと気づき。
どうしようかなと思っていたら書籍が発売されました。
作品となると普段の桃園の投稿を読むのと違って、縦書きで書籍で読んでみたいと思うんですよね。
ココの辺りが古い人間なんだと思います。

話としては、怪談話、オカルト、都市伝説、SNSの書き込み等々。
多岐にわたるスタイルで情報を収集しております。
どういうことなのか?
これはもう、読んでくれとしか言い様がありません。

次を読ませる。
読んでいかないことにはわからない。
ホラーの怖さとミステリーの謎解きが同居している。
そんな作品です。

感想も怖いと言うよりも、こちらは感心しました。
令和という時代だからこそなのか。
こうした作品が生まれたのだろうなと。
ある種のズルさも感じましたが。
やっぱり作者への感心の方が勝りました。

他の作品あるのかと探しましたが、これがデビュー作らしく(!?)
作者の次の作品が読んでみたいと思いました。

これは皆さんに一気に読んで欲しいと思いました。
ぜひ、本屋で探してみてください。


見つけてくださってありがとうございます。



今回は2作品。
季節外れですが怖い話を紹介しました。


以上です、編集長!!


©しまたけひと
©竹書房

©背筋 
©KADOKAWA
作成日時:2023/09/06 16:56
コメント( 10 )
10件のコメントを全て表示する
楊狐
楊狐
2023年9月7日 11時23分

炎頭の群れ(えんずのむれ)さんコメントありがとうございます。
江戸川乱歩もおどろおどろしい世界観で良いですな♪

炎頭の群れ(えんずのむれ)
楊狐
楊狐
2023年9月7日 11時25分

ケチャさんコメントありがとうございます。
やはり皆さん怖いのは苦手なようですな。
自分も昔は苦手だったのですが、歳のせいか怖いと言うよりも話を聞いて信心深くなるというか感心してしまうというか。
車で大戦遍路したケチャさんならあるいは……。
車と徒歩では違うか。

ケチャ
楊狐
楊狐
2023年9月7日 11時37分

ぶりんこさんコメントありがとうございます。
「死国」もありましたな。リングシリーズは後半になるとSFなってしまいますな。
自分にとってのリングは初の映像作品である※テレビのスペシャルドラマが怖く感じました。
※リングドラマフジテレビ放送バーション。貞子の描写も違う。
不条理というか解決しない系の話であり、自分も中学生くらいだったからかな?
当時も映像が凝っていた感がありましたな。

ぶりんこ
コメントするにはログインが必要です
シェア