840

続・まだ大戦シリーズに登場していない三国時代の女性 (2)

by
紫苑
紫苑
今回は魏の二代目の皇帝・曹叡の皇后を紹介します。


■ 毛皇后(?~237年)

父は毛嘉。
元々は後宮の女官でしたが、曹叡が平原王(222~226年)だった頃、寵愛を受けて側室となりました。
その寵愛ぶりは、曹叡と同じ輿(こし)に乗ることを許されたほどでした。





226年、曹叡が皇太子へ即位すると貴嬪(きひん)。
翌年には曹叡が皇帝へ即位すると、正妻だった虞氏を差し置いて皇后となりました。





しかし、次第に曹叡の寵愛が郭夫人(後の郭皇后)に移ってしまいます。


ちなみに、この郭皇后のイラストは





ではなく









こちらが正解です。




そして237年、曹叡が郭夫人と共に後宮の庭園で宴を催しました。

その際、曹叡は毛皇后だけには知らせず、また宴のあることを秘密にするよう侍人に箝口令(かんこうれい)を敷したのです。

しかし、この箝口令は遭えなく毛皇后の耳に・・・

自分だけ除け者にされたことを知った毛皇后は、宴の翌日に


「昨日、北園に遊宴す、楽しからんや」
(昨日の宴は楽しゅうございましたか)



と皮肉を込めて言ってしまいました。

これを聞いた曹叡は激怒!
侍人が箝口令を洩(も)らしたと思い、十数人を殺害し毛皇后にも賜死を命じてしまったのです。

毛皇后の訃報を受けた時、曹叡は当然ながら毛皇后の死を悼んだのでしょう。

曹叡はその後、毛皇后に「悼」と諡(おくりな)し、皇后(明悼皇后)として愍陵(びんりょう)に葬らせました。



このように、皇帝に近い立場の貴人が死を命じられるのは、かなりレアなケースと言えるでしょう。

こう投稿作業している内に、「なんで出さないのだろうか?」と強く思った人物でした。



以上となります。

明日は休み。明後日に大戦動画中心の投稿をします。
 
作成日時:2023/01/17 23:20
カテゴリ
雑談・雑感
コメント( 2 )
うさまる
うさまる
2023年1月18日 7時36分

重箱の隅をつつくくらい強引に女性カード増やす三国志大戦でエピソードのある女性が使われないって珍しいですねw
しかしいつの時代もそうですが、この頃の女性って人権無いぐらい悲惨ですね…。
三国志には可哀想な女性か悪女と呼ばれる女性ばかりですね。

紫苑
紫苑
2023年1月18日 16時23分

>うさまるさん
董白を代表に、よくも大戦チームは大した記述の無い女性を有名キャラにするのかと感心します。
この頃の歴史書は、女性に対して氏名及び生没年不詳が多いですね。
今後もこの企画は続けるに当たって、氏名が不詳(○○の妻)の扱いにされている女性が多く登場する予定です。

コメントするにはログインが必要です
シェア