本日もバレンタイン~ホワイトデー特別企画として
ミニ色紙を元にした小話と、そちらに登場する武将たちの裏話を公開いたします!
第二回となる今回、ご紹介する色紙はこちら!
【夜露死苦! 三国学園】
選り抜きの不良が集まる三国学園……この学園で最強と謳われる三人組がいた。
狡猾で皮肉屋だが、雨に濡れた捨て犬は放っておけねえ! 孟優!!
顔の絆創膏は孟優の飼い犬に引っかかれまくったせいだ! 郝昭!!
敵が何万いようと、好物のいちごミルクは渡さねえ! 胡烈!!
放課後に溜まってダベるのは、犬の話か兄貴の話。もっぱら郝昭は聞き専だ。
だが勘違いをしてはいけない。彼らは恐るべき「最強の不良」なのだ。
孟優は騙し合いに長け、郝昭は血反吐を吐いても倒れず、胡烈は地の果てまで敵を追い詰める。
彼らを敵に回したくなければ甘い菓子でも献上することだ。そこんとこ夜露死苦!
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この色紙に登場する武将たちは、こちらです!
まずは一人目、孟優!
◆武将紹介
孟優は、南蛮王・孟獲の弟です。
諸葛亮の南蛮征伐の際、正面衝突では諸葛亮には敵わないと悟った孟獲に、偽投降の策を用いて惑わすように提案しました。
しかし策は見破られてしまい、あっさり兄弟揃って捕らえられてしまいます。
その後も他の豪族の力を借りて諸葛亮に挑戦しては捕らえられ、七度目に孟獲が捕まった際、ついに心服して帰順しました。
◆裏話
旧作でも西野幸治さんには蜀の孟優をご作画いただいていましたが、今回はまた別の孟優として新たなデザインで発注しました。
そんな孟優のコンセプトは
「豪快な南蛮を知略で支える、何かと皮肉を言う参謀。」です。
他の
脳筋勇猛な仲間たちとビジュアル面でも差を出すため、褐色でムキムキなキャラが多い南蛮には珍しく
色白でスマートな体形と指定を入れています。
性格も
「陰湿、狡猾。皮肉屋。」と、明るくおバカな兄・孟獲との差別化を図っています。
孟獲一家の一族モチーフは「フェイスペイント」です。
孟優のフェイスペイントのデザインは茨でしょうか? 一筋縄ではいかない癖のある雰囲気に一役買っていますね。
お供の狼については、概要書では指定しておらず、西野幸治さんがオリジナルで盛り込んでくださった要素です。
カードのイラストでは孟優同様に鋭い視線が特徴的なイケメンでしたが、色紙イラストではつぶらな瞳がとてつもなくキュート……!!
Ver.3.0運営中に登場した華装孟優は囚人服姿でしたね。
なぜ囚人服を選んだのかと言うと、上記の武将紹介にもある通り「諸葛亮に何回も捕らえられたから」という史実があるからです。
……もっとも、理由の7割ほどは単純にカッコ良いからなのですが。
ちなみにVer.3.5.0稼働と同時にボイスをすべて録り下ろしています。まだお聞きでない方は、武錬の章などで一度デッキに加えてみるのはいかがでしょうか。
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続いて二人目、郝昭のご紹介!
◆武将紹介
郝昭は魏の武将です。
若くから各地を転戦し、曹丕の代には対蜀軍の要地・陳倉城の守備を任されました。
諸葛亮による第二次北伐の際、数万の敵兵や多くの攻城兵器に攻め寄せられたにもかかわらず、わずか数千の兵で陳倉城を守りきり、見事蜀軍を撤退に追い込みました。
しかし曹叡によって戦功を賞され要職に任じられる直前、陳倉での激戦が祟ったのか病に倒れ、急逝しました。
◆裏話
三国志演義では病に苦しみながら諸葛亮と戦った名将・郝昭。
病の要素と勇将らしさを両立させるため、概要書には
「やせ型の体形」「包帯を巻いている」「瞳には迫力があり、歴戦の強者を思わせる雰囲気」などのイメージを書いています。
防衛で活躍した武将なので、鎧や盾などの装甲が厚めになるようキャラクターイメージを膨らませましたが、
何故かそれ以外の部分は露出度が高めになっていますね……謎です。
アーケード版のイラストは
「城壁の上で魏の旗を掴み、配下と共に仁王立ちしている。」というシチュエーション。
ぽけっと版のイラストは
「地に刺した盾にしがみつきながら立ち、剣を引き抜こうとする。」というシチュエーションで、
重病を気合で乗り越えようとしているシーンを描いていただいています。
イラストファンミーティングでお話ししたことがありますが、郝昭が持っている盾には生者と亡者の顔がデザインされており、
堂々としたイメージのアーケード版では生者の顔が、劣勢のイメージのぽけっと版では亡者の顔が大きく映るような構図になっています。
イラストの外に広がっている戦況や郝昭に残された時間とリンクしている見事な演出ですね。
郝昭といえばつい最近、第六弾で再登場しましたね。
シチュエーションは大きく変わっていませんが、より詳細に設定しており
「盾を構えつつ、火矢を放つよう号令している。陳倉の戦いで、蜀軍の攻城兵器を阻んでいるシーン。」として発注しました。
第六弾の武将イラストは誰かと対になっているシチュエーションが多いのですが、
郝昭はいったい蜀軍の誰と戦っているのか……その相手は今しばらくお楽しみに!
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そして三人目、胡烈!
◆武将紹介
胡烈は魏、晋に仕えた武将で、胡奮の弟です。
諸葛誕の乱では援軍に来た呉軍の朱異を撃退して戦功を挙げました。
蜀征伐では鍾会軍の先鋒として戦い、傅僉を討ち取り関を落とすなど、ここでも戦功を挙げました。
その後、蜀滅亡後に独立を図った鍾会に同調しなかったため監禁されたものの、かつての部下である丘建と連絡を取って城外の息子・胡淵と連携します。
胡淵らの挙兵により鍾会の乱は防がれ、胡烈も牢獄を脱することができました。
◆裏話
前回の記事にもあった通り、胡一族は荒々しく勇ましい武人としてキャラを作っており
胡烈は
「荒々しくてカッコ良いエグザ〇ル系武将。」というコンセプトで設計しています。
色紙のようなヤンキー的なイメージも持たせるため、外見には
「露出度の高い鎧で、腹部などにはサラシを巻いている。派手なアクセサリーをつけている。」という文言を盛り込み、
性格は“烈”の名の通り激しい気性で
「大変な苦難も、不屈の精神と力ずくでどうにかするタイプ」としています。
開発チームのデザイナーから「カード枠を上手く使った演出がしたい」と提案されたことをきっかけに、
アーケード版のイラストは
「足でガラス張りの檻を蹴り砕いているイメージ。(画面という枠を超えようとしているようなイメージ)」
ぽけっと版のイラストは
「不敵な雰囲気で、こちらに壁ドンしている。」というシチュエーションに設定しました。
アーケード版で牢獄をぶち破り、ぽけっと版で相手を追い詰めるといったイメージであって、
乙女ゲー的なシチュエーションに憧れて発注したなんてことはまさか決してそんな……。
計略ボイスをはじめ荒々しく好戦的なセリフが多い胡烈ですが、一騎討ち関連では武人らしい清々しさも見えます。
特に傅僉との一騎討ちに大勝利した時は
「いい武人だった。お前のことは忘れねぇよ」と武人同士の絆を感じるセリフになっています。
一方、没になった伏兵ボイス
「よう、逃げられるとでも思ったか?」はなかなか乙女ゲー度が高いですね……。
余談ですが、胡烈の計略名「武人の心得」は、計略ボイスを収録した後に『これそのまま使えるじゃん』とひらめいて名付けたものです。
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今回はここまでです! また次回、お会いいたしましょう!
胡烈
「おい孟優! そんなに菓子を持ってたら、間違えて犬どもが食っちまうだろ。少しこっちによこせよ」
孟優
「こいつらは犬じゃなくて狼なんだがねェ。……ところで郝昭は飴以外食わねェのか?」
郝昭
「……菓子は好きだが、食べる量は程々にしている」
胡烈
「なんでだ? 好きなら好きなだけ食べちまえばいいだろうが」
郝昭
「あまりの美味さで鼓動が止まったら危険だからな。節制というやつだ」
孟優
「んなこと起きるわけ……いや、アンタならあり得そうで怖いねェ」