三国志大戦と私と俺　　　3年B組　モナー平田

お久しぶりです。今回はちょっと暗く真面目な話っぽい変な話を投稿していこうと思います。
三国志大戦の思い出と言う事で話は重いで～？


あれは今を去る事15年前の話です。

あの時の私は鬱の診断を受け、周りの人を傷つけ、自分も傷つけ、仕事も休職という形でまるでチンピラのような姿勢で虚ろな眼差しのまま駅前をうろついていました。

もしあの時に一つ曲がる道を曲がっていなければ、人様に迷惑をかけて警察のお世話になっていたか、大声を上げながら街の真ん中で自分の命を絶っていたんじゃあないかと思います。

道を歩く人すれ違う人その全てが羨ましく疎ましく、何も出来ない何をやってもダメな自分と照らし合わせてより一層人を疎ましく思ってました。
そんな折、不意にゲームセンターの前を通りかかりました。そこには「三国志」の文字が。

それが人生でここまでのめり込む事になるゲームとの出会いで始まりでした。

吸い込まれるかのようにゲーセンの中に入りポケットの中に入ってた5000円札を両替しようと両替機の近くに行くと見慣れない筐体と「三国志大戦」の文字がありました。そして、プレイ待ちの人の列。

一瞬で興味を覚えました。

すぐさまゲームルールを把握すべく、両替機の側にあったスターターデッキが買える自販機に手を伸ばしお金を入れて購入してみる。そして、店員さんに指示を受け待ち座席にて座って待ちながらスターターの中にあるインストラクションを読み進める。

カードを動かすと、画面の対応の武将が動く。

初めは何を書いてあるのか何を言ってるのかさっぱりわからなかった。
スターターの中身はもう覚えていないのだがインストラクションから手を放し、カードを見て裏のテキストを読んでる内に感動に打ち震えたのを覚えています。

席順が徐々に進み、いざ自分がプレイする…。
「やるならやらねば！全国の猛者たちと大勝負じゃーい！」とやったのをはっきりと覚えています。
で、結果は散々。
それでも自分の手で武将カードを操り、その武将カードが反映されて武将が動く。

自分の目に輝きが戻ってきたのを覚えています。

それから、二週間経ってその場所から離れ虚ろな眼差しのまま実家のある今の住まい長崎県へと帰って来ました。

帰って来た時はより一層鬱が進行していたらしく、はっきり覚えていないのですが家族が言うには
【工具を持ってぼんやりと庭で座り込んだまま動かない日々だった】
そうです。

そうして過ごして一ヶ月。家族が
「そういえば新しくゲームセンターが出来たとよ。知っとった？折角けん遊んで来んね？連れて行くばい？」(多分こんな感じだったと思います)
と誘いかけてくれました。多分、俺は「行く」と答えたんだと思います。

そしてゲームセンターに着き、家族は敷地内のイオンモールへ。俺はゲームセンター内へ。するとそこにはあの三国志大戦の文字が。

再び、目に力と輝きが戻ったのを覚えてます。

何気にジャケットの内ポケットに凡そ一か月半入れっぱなしだった沢山の武将カードと君主カードを思い出し、漁り、取り出し、空いている筐体に座り、コインを投入。再びプレイを再開しました。

そこからはまあ、本当に「三国志大戦で人生のリハビリを始めた」と言っても過言ではなく、貯めていた貯金を下ろし、小銭に変え、ほぼ毎日500円(1プレイ代+コーヒー代)を持ってゲーセンへ通いました。
そこで最初に声をかけて下さった店員の人と知り合い、友人となり、その方からの繋がりで三国志大戦仲間が出来、大会やトレード、試合内容やカードの引きで一喜一憂する日々を過ごしました。

俺が三国志大戦を大好きな理由はそのゲーム性だけではなく自分の中で「鬱と向き合う切っ掛けをくれたゲーム」だからなのだと思います。

まあ、紆余曲折を経て三国志大戦3で曹豹という傍から見りゃどうしようもないカードにまだ逆境計略(最大士気が低いほど効果が高い計略)のない状態から使い始め、逆境計略が出てきて、それを主体とするデッキを構築し、何ともまあ珍妙奇天烈なデッキでそれなりに戦い…初代三国志大戦の最期を迎えました。

そこからは途中から三国志大戦と併用して遊んでた戦国大戦に移行し遊んでいたのですが…帰って来たのです。俺の大好きな三国志大戦が。

そこからはまあ、何と言うか出来るだけ十の因果のSR郭嘉を出来るだけ入れたデッキで遊びつつ拙い技術でそれなりに上へ上へと進めるようにはなってきました。

何と言うか思い出話が物凄く重苦しい物では御座いましたが、一番の思い出と言えばこの衝撃の出会いと言わざるを得ないので、こうして文章に認める事にしました。
これからも、自分なりにそれなりに、頑張る。



おしまい


ｹﾙ