本日もミニ色紙を元にした小話と、そちらに登場する武将たちの裏話を公開いたします!
第六回となる今回、ご紹介する色紙はこちら!
【apples and pear】
鉄、リンゴが剥けたよ。先にお食べ。
わぁい、うさぎさんだ! ありがとう、にいさんは器用だなあ!
おや、孔融くんは小さな梨だけでいいのかい?
ふふん、ボクは謙虚だからね。大きな梨は兄弟に譲ったのさ。
でも、それだけだとお腹が空いちゃうよ。僕のリンゴ、分けてあげる!
ま、まぁそう言われたら受け取らないのは失礼だよね。
ふふ、まだまだリンゴはあるよ。二人ともたくさんお食べ。
にいさんもちゃんと食べてね。今度は僕が皮を剥くから!
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この色紙に登場する武将たちは、こちらです!
まずは一人目、馬休!
◆武将紹介
馬休は馬騰の子で、馬超の弟、馬鉄の兄です。
勅命を受けた馬騰に従って、馬鉄ら一族と共に都に移住しました。
馬超と韓遂らが曹操軍に対し反乱を起こし敗北したため、翌年それに連座して父弟と共に処刑されます。
『演義』では曹操暗殺計画が半ばで露見、曹操軍に包囲され重傷を負いながらも抗戦するさまが描かれています。
◆裏話
旧作(三国志大戦1)では「馬休&馬鉄」として1枚のカードだった馬休ですが
今作では馬家の次男坊として
「剛勇な一族の中では、冷静に物事が見えるタイプ。」というコンセプトで独立しました。
イラストレーターは少年キャラをご依頼しがちな紺藤ココンさんで、
少年ではあるものの、決して幼くはない……といった絶妙な年齢感でご作画いただきました。
復活ボイス「無茶はしないよ」攻城ボイス「私の指示に従うんだ」など、セリフでもしっかり者なイメージです。
声を演じていただいた上坂すみれさんには、
「荒ぶる馬騰一家では大人しいキャラですが、一騎討ちでは血気盛んな血筋が見えました!」
と収録現場でコメントをいただきました。
お気づきの方も多いかと思いますが、馬騰一族の共通モチーフは「獅子」です。
馬休は首飾りに、後でご紹介する馬鉄はベルトに盛り込まれていますね。
実は華装のイラストでも、校章としてベストや帽子に盛り込まれていますよ!
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ということで二人目、馬鉄のご紹介!
◆武将紹介
馬鉄は馬騰の子で、馬超・馬休の弟です。
馬騰らと共に都に移住し、軍職を任されました。
『演義』では、孫権討伐の名目で都に呼ばれた馬騰に同行します。
馬騰と黄奎(李春香の夫)の企んでいた曹操暗殺計画が李春香によって曹操に密告され頓挫、討伐軍を差し向けられます。
曹操軍に囲まれた馬鉄は血路を開くために奮戦しましたが、力及ばず倒れました。
◆裏話
末っ子の馬鉄は
「真心から来る誠実さに溢れた少年。」と清く正しい子として設計されています。
「父や兄のように強くなりたい」という憧れと、「いざという時には自分が盾になる」という決意を併せ持つ少年です。
三国時代の価値観としては当然ですが、現代の価値観で考えると悲壮に感じますね……。
アーケード版の馬休と馬鉄のイラストは1枚絵になっており
お互いに背中を預け合って武器を構えている構図になっています。
実は初めは馬鉄・馬休の並びで、中央の敵を一緒に攻撃する構図だったのですが
他イラストとの差別化や、お互いの信頼感を高める狙いで、現在の構図に調整していただきました。
馬鉄と馬休は、義勇ロード西涼伝でも、荒くれ者の多い馬騰軍・韓遂軍の中で
一種の清涼剤的な役割を担ってくれたのですが、彼らの最期の活躍は漢伝にて描かれています。
西涼の男としての馬休の闘志、馬家の末っ子としての馬鉄の献身を、ぜひ確かめてみてください!
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そして三人目、孔融のご紹介です!
◆武将紹介
孔融は後漢に仕えた政治家で、孔子の二十代目の子孫にあたります。
若い頃から非常に博覧強記で名を知られ、親孝行な人物でした。
後漢の著名な文人集団「建安七子」の一員として活躍した一方で、政治観は非現実的かつ形式的なものにとどまったといいます。
また風変わりで軽薄な人材を好み、自らも奇抜な発言が目立ちました。
曹操の元に身を寄せた後も何かと難癖を付けて度々施策を批判し、曹操から疎まれました。
◆裏話
孔融は「若くから才気豊か」「曹操に難癖をつけた」という史実を拾った結果
「かわいい顔立ちではあるが、生意気で小賢しいイメージ。」な少年として、コンセプトが作られました。
衣装については詳しい指定はありませんでしたが、
ガードが堅いようで、少し隙のある衣装でデザインしていただきました。裾を踏まれそうですよね。
才能を鼻にかけているような印象ではあるものの、
彼なりに先祖・孔子のことは尊敬しているため、計略ボイスは
「やれやれ、これだから凡人は」。
孔子が為政者に「仁」や「礼」を説いたため、撤退ボイスは
「し、失礼だなキミは!」となっています。
孔融や少帝、沮授など少年キャラが多い印象の漢軍ですが、これは開発の趣味のせいではなく、
皇甫嵩や張奐、司馬徽など比較的老齢のキャラが多いため、バランスを取ろうとした結果です。
また漢軍は袁紹軍も内包しているため、袁紹軍に少年がいないのは偏りが気になる……!
などと様々な調整が入った結果、少年が多くなってしまいました。孔融にバカにされそうですね。
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長くなりましたが、今回はここまで! また次回、お会いいたしましょう!
馬鉄
「にいさん……おなかいっぱいで、ちょっと眠いや……」
馬休
「ここで眠ったら風邪をひいてしまうよ。ほら、寝台へ行こう」
孔融
「キミたちも無理はせずに、適度に休むこと。
ボクからのありがたいお言葉なんだから、ちゃんと守りなよ」
おっさんと曲者ばかりの袁紹軍にきゅんそじゅという癒しを与えてくれて大感謝-☆
うむ、尊い