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史実解説〜丁斐・呉質について〜

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燈蝋之斧
燈蝋之斧
こんばんは! 燈蝋之斧です!

そういえば、最近酒テロや飯テロを桃園内であんまやってない事に気付きました。ツイッターの方でやってるから、こちらにあんま張らないのもありますね。ま、被害者がいないのは良い事だ。

さて、今日は久々に史実投稿。ここ最近、龍が如くとか新サクラ大戦とか、ポケモンとか、普通にお仕事とかであんまり纏まった時間取れなかったから、サボり気味でした。まあ、需要不明の不定期投稿だし、多少はね?

そういえば、自分の過去投稿一覧をふらっと見てて思ったんですが、桃園の人達って知識欲凄い人多い気します。勿論、良い意味で。

あ、いや、1番盛り上がってるのが張嶷・馬忠・張翼の解説だったり、諡号解説やら三国志以前の細々とした歴史解説が好評だったりしたもので。私の趣味全開の投稿に良くお付き合い頂けているな、と感謝しております。

三国志好きでも通な方が桃園は多いのかな?


まあ、歴史好きが多いのは私としても歓迎する所。

てな訳で、皆様の嗜好も踏まえて今日はめーちゃ☆マイナーな武将2人を解説してみます。多分、過去投稿の中でもかなりわからない方。三国志大戦では、どちらも1度もカード化されてませんしね。そんな人を三国志大戦のサイトで紹介すんなし。

紹介するのは、丁斐と呉質。どちらも魏の悪知恵働く臣下です。正直、唯才の恩恵を受けまくった存在がこの2人だと思います。

では、始めます!


①丁斐(字名:文侯 生没年:???〜219年) 
出身は沛国ショウ県で曹操の同郷。実は、曹操旗揚げ時期からの古参臣下でもある。でも、素行は最悪。賄賂大好きでがめつい性格。ただ、曹操は処分しなかった。

一応、牛馬の飼育管理には定評があり、献帝擁立時にはちゃっかり官位を手に入れ、官馬の管理を任されたり。曹操も度々彼の助言に耳を傾けたそうです。

そんな丁斐が一番輝いたのは、対馬超の潼関の戦い時。曹操が渡河中に馬超が騎兵で強襲を掛け、曹操が絶体絶命の危機に陥った際、丁斐は官牛・官馬を戦場に解き放つ奇策を実行します。これにより、戦場は大混乱。その隙をついて、曹操は上手く逃げのびました。これにより、曹操の信任は厚くなりました。

悪知恵に関しては、頭働く丁斐。

その後は、対孫呉戦にも従軍。しかしながら、自分の痩せた牛を曹操の牛とひっそり交換している所を他人に見られ、現行犯逮捕。官職を罷免されます。

小物感が凄いですね。

ただ、曹操自身はそれ程丁斐のやった事を重くは考えていないようで、罷免後に丁斐に引見。彼の言い訳というなの屁理屈を笑って聞いた上で、再雇用しました。

その際、曹操は丁斐の素行の悪さを認めた上で周りの人にこう言っています。

「丁斐は私の番犬である。多少、蓄えをくすねられたりするが、私の本当に大切なもの(命)は守ってくれる」

流石、曹操様度量が広い。こういう所で、天下人の器が出ますな。

そして、丁斐は219年に曹操に先んじて死亡。自分を信任してくれた人が死ぬ前に、死ぬといういいタイミングでした。

なお、丁斐の子の丁謐は爽やか曹爽と手を組み、司馬懿と対立したが為に、司馬懿のクーデター後に処刑。まあ、彼も素行悪くて逮捕歴ある難物でした。嫌な遺伝だ。

ちなみに丁斐は横山三国志にも出てますので、チラッと覚えている方もいるかと。活躍シーンは、潼関で同じ。地味に蒼天航路にも出てるし、マイナーの中だとレギュラーな方。逸話がインパクトあるから、出てきやすいのかも。

あ、私は丁斐結構好きです。鶏鳴狗盗みたいなノリで、曹操の人物眼の良さわかる感じが良い。絶対、袁紹や孫権配下だったら処刑されてたよ、丁斐。

では、次行きます!


②呉質(字名:季重 生没年:177〜230年)
兗州出身の曹丕のマブ達。曹丕からラブレターチックな手紙を送られた事で有名な四友の一人。あなたの安否で私の心が大変、いつ会えるの?、昔遊んだ事覚えてる?、やっぱりあなたが心配……と幼馴染の正ヒロインが言いそうな文言をしたためた文章を送られる位曹丕に寵愛された、悪知恵の働く性格最悪な人。多分、甄氏より呉質の方が曹丕好きだったと思う。

呉質に関しては、逸話が色々ありますが、曹丕の信頼を得るようになったのは次の2つの逸話からでしょう。


・曹丕に嘘泣きを教える

・曹植派の楊修を嵌める



最初のは、曹操の出征時の対応を曹丕に相談された際の事です。呉質は曹操を見送る際、嘘泣きする様に教えます。曹植が得意の詩で曹操を讃える中、曹丕は目に涙を溜めて曹操との別れを惜しみました。これには周りの人も、ええいああと貰い泣き。曹丕は誠実だという評価を得ます。

周りの人の目が節穴か、曹丕の演技力が凄いのか……。


二つ目のは、曹植派の台頭に危険を感じた曹丕が呉質に相談するため、無断で赴任地より呼び寄せた時の事。呉質はバレない様に、行李に入って曹丕の元に行きました。レバノンに行ったあの人みたいな感じですね。

しかしながら、曹植派の楊修が後日コレを察知。曹操にチクった上で、調査を依頼します。ただ、曹操は取り合いませんでした。

コレを聞いた呉質は、楊修を嵌めるために一計を案じます。曹丕の元に普通の行李を再度送り、楊修にあえてリークします。

楊修はこの情報を得ると、この時とばかりに曹操に調査を進言。それで調査も、中身は普通の行李でした。曹操はむしろ楊修が曹丕派を嵌めようとしているのではないか、と疑念を抱きます。コレが後の楊修処刑に繋がったそうです。

悪知恵に関しては、他の追随を許しませんね。


呉質の活躍もあり、曹丕は無事曹操の後継者になりました。そのためか、呉質は曹丕から多大な寵愛を受けます。

とは言っても、呉質は小物気質。陳羣を不当に弾劾したり、曹真の体型をからかったり、色々暴言吐いたりとやらかすので人望は皆無でした。まあ、曹丕のお友達だから、性格悪いのは仕方ありません。

ちなみに、彼の娘はなんと司馬師の嫁になってます。実は呉質は晋の外戚。まさかの晋でカード化あるか?


……とまあ、悪知恵働く2人の紹介でした。魏らしく唯才感ありましたでしょ?


個人的には、魏臣の魅力はこういう素行悪い組にこそあるのではないか、と思ってます。というか、郭嘉や程昱とかも素行悪いし、正直魏で清廉なのって荀彧や荀攸辺りしかいない気が……。

まあ、蜀や呉も素行悪いの多めですが。山賊や川賊とかいるしね。


いつか、カード化して欲しいなぁ……。インパクトあるからカード化しやすいとは思うけど。

では、失礼!
更新日時:2020/02/01 00:25
(作成日時:2020/01/31 22:48)
コメント( 5 )
5件のコメントを全て表示する
Chaos
Chaos
2020年2月1日 8時29分

信賞必罰を重んじる諸葛亮だったら、流罪か死罪だったでしょうね…
もしカード化したらレアリティではC、UCかなあ…
丁斐の計略は牛金を召喚して突っ込ませる…とかですかねw(大戦3にあった行け、王平!みたいな?)

柱の男
新人魔術師
新人魔術師
2020年2月1日 9時48分

愛読書の「しばちゅうさん」の中でも呉質は活躍してました。
四友の名前が読めない人とか出ませんかねぇ

燈蝋之斧
燈蝋之斧
2020年2月1日 20時52分

>>指鹿為馬はよさん
まさかのネタを提供していくスタイル。カード化してくれるなら、紹介してる側としても嬉しいですねぇ笑
>>ハトさん
乱世の君主はこの手の癖ある人材を使いこなせてこそ、ですね。でもまあ、曹操はその中でも相当な気します。
>>Chaosさん
諸葛亮というか、蜀は丁斐みたいなタイプあんま評価されなそうな気しますね。良くも悪くも、曹操にしか使いこなせなそうな人。
R以上は最早誰得なので、1コスCかUCかな? 召喚計略や馬を飛ばすとかなら、完全再現ですね。牛金出したら混乱しても止むなし笑
>>新人魔術師さん
またマイナーな人を出してますねぇ。
朱シャクでしたっけ? 彼痩せてて、呉質にからかわれた位しか記述がないからなぁ……。

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