スナイプ職人ジャスタ

三国志大戦桃園きっての有益文豪ジャスタ氏。
彼にはもう１つの肩書きがある。

そう

スナイプ職人である。

本日はそんなスナイプ職人である氏の１日に密着。
きっと、あなたの知らない三国志大戦の世界が、そこには広がっている事だろう。

職人の朝は早い。
まだ薄暗い時間から積極的に活動を開始する。

―店舗の開店は10時が一般的ですが―

『そうですね。
配信が活発化する時間も午後２時以降です。
しかし配信者は配信を観て貰いたいもの。配信の宣伝は欠かせません。
そしてその宣伝が特に多くなるのが前日夜から当日朝に掛けての時間帯なんです』

そう言いながら手早くスマートフォンを操作するジャスタ氏。
モーニングコーヒーをぐいーしつつ、その手元は淀みなく画面をスクロールする。

『三国志大戦は公式にTwitterとの連動が推奨されているだけあって、Twitter上での情報発信が活発です。Twitter監視員としてもTLのチェックは欠かせません』

―本職のTwitter監視員業もこの仕事に役立っているのですね―

『はい。本職に支障が無い程度に就業時間の大半費やして全力で活用しています』

ここでジャスタ氏の手が止まる。
その眼は獲物を見つけた狩人と見まごうばかりの鋭い光を放つ。

『見付けました…これは上物ですね。遊スペースマジカルで風燐丸配信があります』

―上物と言うと―

『風燐丸はリアクション芸人なのでこちらのモチベーションも上がります。それにゲストも多いので、外野からのガヤであったり、連続マッチングも期待できます』

目標が決まると続いて猟場の選択が始まる。

『普段ならラウンドワン池袋なのですが…今日は池袋GIGOにしましょう』

―何故その店舗を―

『まず１つに設置台数の多さです。
スナイプは根気。台に居座れる確率は高い方が良い。
最も普段はGIGOより台が多いラウンドワンなのですが、今日は敢えてGIGOにします。
それが理由の２つ目。相手にこちらも配信中かもしれない。と思わせるためです』

―成る程。それはやはりプレッシャーを与えるためですか―

『いや、意味は無いです』

やはり職人の考えは難しい。
我々の浅はかさを痛感しつつ、氏の後を追い店舗へ向かう。

台に座るとすかさずスマートフォンで配信をチェック。
積極的にコメントでスナイプを匂わせる。

―予告無しでスナイプした方がサプライズ感があるのでは―

『そうですね。しかしスナイプが必ず成功するという保証はありません。
アクションを起こさず失敗したら何も残りませんが、アクションを起こすことによって、例え失敗しても配信内に爪痕を残すことが出来ます。それは先々フェイントやプレッシャーとして活きてくるのです』

そして遂にスナイプが始まる。
配信にコメントを流しつつ、マッチングを伺う。
この際、配信には数秒のラグが発生するため、配信者よりワンテンポ早くマッチング画面に進むのがコツだという。

『勿論それでもスナイプは容易ではありません。全国で何百人。あるいはソレ以上の同階級の君主がプレイしている訳ですから。
しかし私はこの待つという行為こそが、スナイプ職人に最も必要な仕事であると考えています。
勿論すぐにマッチ出来れば１番ですけどね』

笑いながらそう答えたジャスタ氏。
しかしそれも一瞬。
我々が相づちを打つ間もなくその表情は獲物を狙う狩人のソレに戻っていた。

『ここまでです』

席を立つジャスタ氏。

『どうやら今日は私の日ではなかったらしい。潮時ですね。店舗選択を間違えたか…』

するとその時、席を並べていた摩利さん君主が配信終了間際のスナイプに成功。配信画面に現れた。

『こいつぁ今夜は祝杯だ』

そうおどけながら彼は、新たなターゲット、愛君主との戦友に赴くのであった。

ＥＮＤ

祝杯

風燐丸配信

更新日時：2019/10/23 18:37
（作成日時：2019/10/23 18:32）

カテゴリ

ネタ

摩利さんさんの他の投稿を見る