ゲーセンで声をかけられた尻のケツ末

とある日の大戦ターミナルの前



真剣に自分の動画を見る男がいた



男の大戦への入り込み方は普通じゃなかった



激しく突撃した戦いの後は



まともに歩けなくなる程の筋肉痛に見舞われたり



汗だくになり疲弊することもしばしばだった



汗でズボンが脱げる事、数百回



何とか大事なところは隠せはするものの、



ずりもものしている次第であった。



今、書いたものの話は、残念なことに



真実である



……



話を戻そう



思った以上にやれてて、ニヤニヤしながら動画を見る男



その後ろに視線を感じた



振り返ると



ターミナル待ちのイケメンがいた。



男は額に汗をし、ニヤニヤしながら、どうぞどうぞとターミナルを譲る。



しかしイケメンの視線は男に釘付けだ



男は思った



いや、この尻は出ちゃっただけなんだ



その気はない…



申し訳ないが他をあたってくれ



男は、尻が出ちゃう事に誇りをもっていたが



見せつけたいわけでも、誘っている訳でもなかった



しかし、イケメンはこう言った



あの〜



nikoさんですか？尻の。



男は



というか



私は



正直とまどった



例えるなら



知り合いになんか絶対会わないだろうと、全裸で外を歩いていたら、偶然にも物凄く慕ってくれている職場の後輩に出会ってしまったような気まずさがあったからだ



サイトで尻ネタを投稿していて、まさか現実で声をかけられるだなんて思ってもいない



滝のような汗が出てきた



しかもイケメンはこう言った



初心者に厳しいゲームで辞めようと思っていたけど、あなたの投稿を見てこんな面白い人がいるなら続けようと思った と…



だ…



大丈夫か？！



君にはもっといろいろな素敵な未来が待っているぞ！
と、心で思いながら、しどろもどろな尻おじさんは



危うく恥ずかしさのあまり



全裸になりそうだった



続けてイケメンは私に言った



お尻がふたつある意味知ってますか？



……



……？



左は僕ので右は君の



左は君ので右は僕の



一人じゃどこか欠けてるように



一人でなど生きてかないよに



忘れたいでも忘れない



こんな想いを何と呼ぶのかい？



……



んんん〜



らっどうぃんぷすっ！！



(オーダーメイド lyric by RADWIMPS)