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さんぽけ魏伝11章『両雄激突』②レポ

by
柱の男
柱の男

袁紹VS曹操。


いつ戦端が開いてもおかしくない状況に両軍の緊張が高まる中、
袁紹の下へ赴いていた曹操の使者が許昌へ帰還。

旧友の誼とはいえ、間違いなく拒絶されるであろう降伏勧告を取り付けに行ったにも関わらず、使者は斬り殺されることもなく、袁紹から渡された書状を携えて帰ってきた。


書状を読み終えた曹操。
そこに書かれていた内容。

『逆賊曹操誅すべし』

それは、曹操とその一族の″悪行の数々″を批判する、もうこれ以上のものは考えつかぬというレベルの、痛烈な罵詈雑言であった。-しかし-





曹操は、自分のみならず、祖父や父まで辱しめる内容に憤怒を覚えつつも、罵詈雑言に似つかわしくない文律の美しさに感嘆し、むしろ褒め称えた。
曹操の器の大きさと、人の才を如何に愛したかを示すエピソードである。
(陳琳は後に曹操に仕え、建安七子の筆頭として名を馳せることとなる)




陳琳のしたためた袁紹発の檄文は、″反曹操″を公的に呼び掛けるものであり、両者の対立は決定的となる。




そこへ。
白馬に駐屯する劉勲より急報がもたらされる。


『袁紹軍、南下開始』。


遂に袁紹が動き出し、軍を白馬へ差し向けた。
白馬は、大海とも見紛う、文明の礎となった広大な河・黄河を挟んで、袁紹軍と対峙する曹操軍の最前線基地のある地。
袁紹は手始めに、ここを制圧せんとしたのである。



こうして、官渡の戦いの前哨戦である、白馬・延津の戦いの幕が開いた。





敵軍の主将は、
袁紹の誇る″二枚看板″顔良。
元西園八校尉″凶猛″淳于瓊。
冀州乗っ取りの立役者″謀臣″郭図。


袁紹の″威容″を、君主と同じようにまとった袁紹軍は強かった。
顔良と淳于瓊の勇将猛将タッグと、士気旺盛に勢いづく袁紹兵らの猛攻に、初戦にして曹操軍は一方的に押しこまれる展開となる。







が、曹操は、依然冷静であった。

(公孫瓚を降してみせ、陳琳の文に乗せ、全将兵に曹操討つべしの檄を飛ばした。勢いに乗った時の本初は強い。)
(だが、追い詰められた時の曹孟徳が強いこともまた、本初はよく知っているはずだ。)

むしろ、いよいよ武神の力を試す、絶好の機会が来たことへの愉しみをこそ感じていた。


曹操は張遼を呼びつけ、
『武を極める双璧として、この難局を打開せよ』と告げ、遂に関羽に出陣の命を降す。





義人・関羽のそのはかり知れぬ武が、大徳の元から離れたことで、その″たが″を外され、
今まさに咆哮を挙げようとしていた。


To Be Continued…⬅️
更新日時:2019/03/25 22:43
(作成日時:2019/03/25 22:43)
カテゴリ
さんぽけ
コメント( 5 )
5件のコメントを全て表示する
Chaos
Chaos
2019年3月26日 8時26分

まさに両雄激突に相応しい内容…!互いの性質が分かっているからこそ出来るやり取りですな。
さんぽけの追い込み掛けてますが、間に合わなさそうなシナリオもあったりで先が気になってました。
しかも読みやすくて有難いです…!

おかか容疑者
おかか容疑者
2019年3月26日 12時39分

ワムウ兄貴の語り部が熱すぎてグッド!グッド!グッド!
淳于瓊将軍の前に敵は無し!!!!

柱の男
柱の男
2019年3月29日 23時16分

>皆様
当方、さらば宿敵よまでクリアしておりますのでご安心を!

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