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新カード追加時の要望

by
周恩来
周恩来
バージョンアップなどで追加された新カードは、追加当初は壊れ気味の性能を発揮して、対戦で猛威をふるうことが多々あります。現在も姜維を筆頭に、新勢力の晋軍や文帝が大暴れしていますね。

この毎度繰り返される光景に不快感を持つ人も少なくないでしょうが、私は追加当初の新カードが強いのは当然で、そうあるべきだとつねづね思っています。

なぜなら、バージョンアップ等に伴う新カードの追加は、セガとして営業的なテコ入れであり、ここで客が強い新カードほしさにプレイ頻度を上げてくれることを期待するのは、営利企業として当たり前の姿勢だと思うからです。市場に新商品を投入した際に、その新商品を優先的に買ってもらおうと、さまざまな特典をつけるのは、どの企業も行なっていることです。

(話はそれますが、今回の晋軍は、漢軍投入時に比べれば、強さはマイルドなんじゃないかと個人的には思っています。あのときの漢軍はそれくらい強かった)

「それまで苦労してカードを集めた努力はどうなるんだ!」と思う人もいるでしょう。ただ、このゲームは新カード導入を機に輝く既存カードが浮上するのも常であり、例えば今回でいえば、伊籍や趙累が姜維の相棒で使用率がアップしたり(趙累なんてそれまでほとんど使われてなかったのでは?)、姜維や文鴦対策で諸葛鈴や法正が駆り出されたりしています。それまで埋もれていた武将に一転、光が当たったりするのも、新カード追加時の醍醐味といえます。

というわけで、私は新カードが壊れ性能を携えて投入されることに否定的などころか、むしろ歓迎の立場であり、毎回どんなすごい武将が登場するのか、ワクワクしながら待ち受けています。ハイパーインフレ、ドンと来い!と(ま、それは大げさですが・笑)。

ただし、ここで私はセガに対して、注文したい点があるのです。

それは、「強い新カードを投入するのはまったく構わない。ただし、その強い新カードをメタれる新カードも、きちんと計算して投入してほしい」と。

今バージョンは、寡兵の麒麟児の一強といってもいいほど、新・姜維が蔓延しています。デッキを組む際に、まずは寡兵の麒麟児対策を想定するのは、大半の君主が行なっていることでしょう。でも。このときに選択肢に上がってくるカードは前述のように諸葛鈴などの雲散系や、落雷や火計のダメージ計略、あるいは反計といったところで、どれも既存のカードばかりです。

せっかくの大型バージョンアップで、新カードがたくさん投入されたのに、対・姜維で目に見えて有効な新武将がいないのは、なんとももったいない限り。もっといえば現況は、姜維一枚に振り回されている。姜維を使うか、姜維をメタるか、の二択が大勢を占めて、デッキ構築の幅が狭くなっています。「姜維ばかりでつまらない」「姜維を使いたくないけど、でもほかの新カードでは太刀打ちできない」と考える客が増えれば、営業的にも好ましい状況とはいえないでしょう。

そもそも、「三国志大戦」というゲームの根幹は、「馬・槍・弓」の三すくみの構造にあるといって過言ではないと思います。各勢力に強いカードがあっても、どれもそれをメタれるカードがあるから、デッキ構築やマッチングに楽しさが生まれるのです。

この三すくみというか、強いカードをけん制し合う図式を、新カードの枠組みの中でも完結させてほしいのです。例えば、(適当に言いますが)姜維は晋軍に強く、晋軍は◎◎に強く、そして◎◎は姜維に強い、といったふうに(◎◎はもちろん新カード)。

そうなれば、新カードを使ったデッキ構築の幅も広がるはずですし、また、その新カード三すくみの状況自体に対応できうる既存カードを使ったデッキも開発されるでしょう。さらにいえば、新カードを集めようというモチベーションもより上がって、営業的にもプラスになるのではないでしょうか。

もうひとつ、私がこの状況に陥って面白くないなと思うのは、新カードがしばらくすると、必ず下方修正されてしまうからです。姜維も間違いなく、武力上昇値か効果時間が下げられるでしょう。せっかくの新武将なのだから、半年くらいは強カードのままでもいいんじゃないの? と私は思うのです。下方修正って、カードの魅力を下げますよ。

三すくみの状況があるのであれば、泥縄的に下方修正をする必要はありません。複数ある強い新カードをぞんぶんに使ってもらうのは、極めて健全な状況といえるのではないでしょうか。

こう書くと、「いや、新カードの△△△は、実はこうして使うと姜維をメタれるんだよ!」と鼻息荒く言い出す人がいます。

確かにそういう新カードはあるのかもしれません。でも、特に今回は大型のバージョンアップであります。ライトな大戦ファンでも、明快にわかるような「メタり合えるカード構成」をセガは提示すべきです。ただでさえわかりにくいゲームなのですから、「明快さ」はつねに心がけなければならない。カードの可能性を深く追求するコアな君主だけでなく、ライトな君主もとっつきやすいような環境を作ったほうが、私はいいと考えます。

ここで深くは書きませんが、私が一貫して「征圧システム」に否定的なのは、「馬・槍・弓」の三すくみの構造と、お互いに攻城しあって勝敗を競うという三国志大戦の原点を軽視しているからです。ゲームに限らず、〝原点〟をおろそかにするものは、絶対に長続きしません。これは断言できます。

「馬・槍・弓」の図式とはまた異なりますが、「新カード同士のメタり合い」という視点について、今後新カードを投入する際にセガが考慮をしてくれればと思い、一筆とった次第であります。三国志大戦は1導入時から楽しんでいる古参プレイヤーの要望でした。
更新日時:2018/08/30 01:59
(作成日時:2018/08/29 23:05)
コメント( 6 )
6件のコメントを全て表示する
周恩来
周恩来
2018年8月30日 13時4分

Inaさん、コメントありがとうございます。
Inaさんがおっしゃる通り、まさに遊びがない環境なんですよね。せっかくの大型バージョンアップで、たくさん新規カードが追加されたのに、実際に使われるのはごく一部のカードだけ、というのは運営として失敗だと思うし、何より残念ですよね。
それに、姜維一枚にデッキ構築に大きな制限がかけられる現状は、姜維というカードにとっても不幸。姜維は魅力的なカードであるのは間違いないのに、現状では、チートカードと見られかねませんから。

おしんこ
おしんこ
2018年8月30日 15時26分

非常に感銘を受けた記事でした(*´∀`*)
せっかくバージョンアップしたんだから、姜維の対策は新カードを使いたいんだよなぁと思いながらダブル弓で姜維の攻城を防ぐ日々でございます。
新カードで姜維の天敵は文鴦や陳泰と思いますが、覚醒2になるまでは地獄なんですよね(笑)
話は変わって、始めた初期は内乱システムにイライラしていましたが、内乱が無ければこもりゲーになってしまって、大きなリードを取られたら負けを覚悟しなければいけなくなるので流動的なゲームにしたいという制作側の意図があるのではないかと感じております。
2、3では相手によくこもられてたのでww
長文失礼したしました(*´꒳`*)

周恩来
周恩来
2018年8月30日 17時49分

おしんこさん、有難いお言葉、ありがとうございます。
そうですよね! 新カードを使いたいですよね!
私も弓呂布は姜維対策にならないか?と考えてデッキ組ましたが、どうも扱いづらかったり(ただ、弓呂布は面白かったです、勝てなかったけど・笑)
内乱システムについては、機会があればその瑕疵を書こうかと思っていますが、一言でいえば「内乱一発のダメージは1~2%でいいんじゃないの? だって、あくまで引きこもり対策でしょ?」ということを訴えたいです(笑)。

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