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たのしいえんけ

by
おかか容疑者
おかか容疑者
夜のテンションに任せて、私も茶番なるものを投稿してみる。





田豊「…と…の…起きて下され……
  殿……殿ぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

袁紹「……んー?朝か?
  ……なんだ、まだ9時ではないか。あと2時間はセーフ……」

田豊「『まだ9時』ではありませぬ!『もう9時』でしょう!
  今日は昼から軍議、早く支度をしていただかねば!」

袁紹「うーん……余は昨日はトゥナイト2を見ていたからまだ眠いのだ。
  あと5分だけ寝かせてくれ……むにゃ……」

田豊「ああ、嘆かわしい!河北を支配したと思ったら、最近はすっかりだらけてこの体たらく。
  補佐し続けてきたわしは悲しいですぞ。おーいおいおい……」

袁紹「……田豊……」

田豊「ヒック……殿……」

袁紹「うるさい」

田豊「殿ォ!?」

袁紹「余は深き闇の世界で生きるのだ。お前も安らかに眠れ。ZZZ………」

田豊「……………ドケチの袁本初」

袁紹「でぇぇぇぇぇぇぇんほぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

田豊「おお、起きた起きた」

袁紹「まったく、朝から小うるさい爺だわ」

田豊「何と言われようと結構。
  今日の軍議は特に重要ですからな。なにしろ顔良と文醜の二人が荀攸めの策にかかって水計で流され、行方不明。武の要がいない中、我々はどう戦っていくかを考えねばならんのですからな。
  あの二人のこと、きっと無事でいることとは思いますが…」

袁紹「ああ、奴らなら昨日LINEが来たぞ。
  今はアメリカのユタ州にいるらしい」

田豊「え、流されて国外まで行ったのですか!?」

袁紹「『ダニエルさん家のトウモロコシは最高に美味いです!殿もぜひお越しください!』と来ている」

田豊「『お越しください!』じゃないでしょう!
  連絡が取れるならすぐに帰還を促さなければ!というかダニエルさんって誰!?」

袁紹「『今度嫁と行くわ』って送った」

田豊「行けんでしょうが物理的に!!」

袁紹「そういえば一緒に写真も送ってきてあるぞ。ダニエルさんと三人で映ってるやつ。ほれ」

田豊「なんでSnowで加工してあるのですか!?!?」

袁紹「まったく、どこまでもお茶目な奴らだな」

田豊「…まあ、元気にしているのが分かっただけでも朗報ですな。
  それに殿もお目覚めになりましたし、わしは沮授殿との打ち合わせをまとめるために一度家へ戻りますぞ。それでは、失礼いたします」



袁紹「……田豊?」

田豊「何ですかな?」

袁紹「お前の家、そっちじゃなくてこっちだろう??」

田豊「わしの家は牢屋ではありませぬ!!!!」






袁紹「陳琳、お前の書いた本がベストセラーになっているようだな!
  余も鼻が高いぞ!」

陳琳「お褒めにあずかり、光栄でございます。
  拙著『冀州の地で』、順調に売れておるようで」

袁紹「冀州……我々の住まう、この地の話だな。
  ちなみにどのようなストーリーなのだ?」

陳琳「はい。幼いころに戦火によって生き別れた幼馴染の男女が、冀州の地で偶然にも再会して始まる、小さな恋の物語で」

袁紹「袁家関係ないんだ!?」

陳琳「ああ、もちろん殿の事も書いておりますよ。
  まえがきにちょろっと」

袁紹「本編じゃないんだ!?
  ま、まあ多少は袁家の名が広まったことであろう」

陳琳「よく売れたため、初めてファンレターという物を送っていただいております。有り難いことですね」

袁紹「ほう、これがそのファンレターか。少し見せてもらおう。どれ…」



『話の内容がよくわかりませんが、本当に綺麗な字で驚きました!』

『これは文字の美術館。内容はともかく、見るだけで価値がある一冊』

『陳琳先生はどのような筆を使っておられるのですか?私も先生のような字が書けるようになりたいです!』

『前の檄文は字が綺麗だったから許したが、今回の本も字が綺麗でうれしい。すごい』



袁紹「『字がキレイ』しか言われてないぞ!?!?
  しかも最後のやつ孟徳だろ絶対!!!!」

陳琳「いやあ、二度も褒めてもらうと執筆活動にも精が出ますな」

袁紹「一応敵だからねアイツ!?
  それはともかく、せっかくだから余もお前の物語の中で少しは活躍させてくれんか?」

陳琳「実は、次回作で殿をモチーフとした人物を登場させる予定でおります」

袁紹「おお、結構結構。どんどん使ってくれ」

陳琳「名前を『ミスター袁』と言って」

袁紹「ちょっと待って!ダサいよねそれ!?
  ミス〇ーちん みたいで格好悪いな!?そこまで書くならもう本名で出してもらっていいぞ!?」

陳琳「いや、役回りが『主人公たちを騙してお金を巻き上げる男』なので、実名だとちょっとアレかと」

袁紹「よくそこに余のキャラ持ってこようと思ったね!?!?」

陳琳「でも、最終的には『主人公をマグナ団の攻撃から身を挺して守り死亡する』という大きな見せ場が」

袁紹「何の話!?!?
  小さな恋どこいったの!?!?ねえ!?!?」





乱文ご容赦。
更新日時:2018/01/18 23:24
(作成日時:2018/01/18 23:24)
コメント( 12 )
12件のコメントを全て表示する
おかか容疑者
おかか容疑者
2018年1月19日 8時35分

袁家の面々だとどうしてもコントになります。夜のテンションは怖いなあ。
皆様ありがとうございます。

うさまる
うさまる
2018年1月20日 12時58分

高慢だけどお茶目で憎めない殿らしさが凄くしっくりきてます。
さすが袁家愛溢れるおかか容疑者さんだけのことはある!
顔良と文醜の天然っぷりと素で受け答えしてる袁紹に爆笑しました。
陳琳先生の作品共々おかか容疑者さんの新作楽しみにしてます。

おかか容疑者
おかか容疑者
2018年1月20日 14時10分

またネタが浮かんだら爆弾投下していきますね~。

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