サタンが（ry

（茶番のみ）

「趙氏！」

目的地までまだかかる、届きもしない声があたりに響く

趙氏が拐われた、仲間だから助けにいく

仲間だから、か？

「あー、むしゃくしゃする……」

蜀統一のときからひょっこりやって来て、俺の家に勝手に居座って、気付いたらいつも隣にいて
それが当たり前になってたのか？
だったら、この気持ちはなんだ？
仲間だから？あー、なんとなくわかったかもしんねぇ
ただ、今は口には出さないことにする。

「……ここ、だな」

目的地についた、薄暗い建物の大広間だったか

俺はゆっくりと、扉を開けた

「……来たか」

「おやおや、以外と早かったねぇ」

「うるせぇ、プリキュアどもが」

「……趙氏はここにいる」

「んー、んー………」

魏延と孟優の後ろに転がされてる姿が見える
ぐったりしてるが、大丈夫だろうな？

「趙氏を返してもらう」

「俺も悪者にはなりたくないんだがねぇ、嫌だ、と言ったら？」

「力付くでも奪い取る」

「……張嶷、複数に勝てると思ってるのか？」

「やってみなきゃわかんねぇだろ！」

「そもそもなんだってあんたは趙氏を助けたいんだい？まさか仲間だから、なんて薄い理由じゃないだろう？」

…………こいつら、もしや

「……だからだ」

「？」

「聞こえないねぇ」

「……ああ！くそったれ！俺の好きな人だからだよ！一目見たときから可愛いと思ってたよ！！俺みたいなやつで釣り合うわけねーって逃げてただけだよバカヤロー！」

多分俺の顔真っ赤だわ……これ

「聞いたか、孟優」

「うんやぁ？聞こえてないなぁ」

「あぁ！？」

「もっとでっかい声で叫んでみなよ、趙氏は俺の嫁だーって」

「うむ、そうしたら返してやる」

「はあ！？」

こいつら馬鹿じゃねーのか！？
ああもうっ、こうなりゃヤケクソだ！

「趙氏は！趙氏は！俺の！大事な！嫁だ！文句あっか！」

もう勘弁してくれ、頭から火が出そうだ……
そいつらはケラケラと笑ってやがるし……

「孟優、もういいだろ、返してやろう」

「あぁ、いいもん見れたしなぁ」

「………はやく、かえせ」

「そんな慌てなくても」

「張嶷の旦那さんよ、後ろを見てごらん」

後ろ？後ろって俺がさっき開けた扉じゃ……

ﾑﾆｭｯ

「あ？」

この感覚、わかる、この柔らかさといい、この落ち着く香りといい……後ろを振り向いた

「ぶええ、ぢょうぎょぐざまぁぁぁ！」

趙氏がものっすごい汚い顔で俺に抱きついてきてた

「う、ﾋｯｸうれしっ、ｴｸﾞｯれすっ、そ、んなっふうっ、に、おもっﾋｯｸなんでぇ！」

「落ち着け、落ち着け、な？」

ならあいつら二人の後ろに転がされてるのは……？

「孟優ー、ほどいてー」

「あいよーえっちゃん」

「もうっ、ほんとに縛る必要ないじゃんっ」

「女の子縛りたかっただけだぜぃ」

「もうっ！」

王悦お前か！
くっそ、やられた……全部こうするようにしてたのか

「……趙氏……？」

「なん、です、がぁ？」

「……俺でいいのか？」

「ぢょうぎょぐざまがいいんでふぅ！」

わかったから、とりあえず鼻水をふけ

「……わかった、嫁に、来てくれ」

「………はぃ……！」

あー、なんかわかる、多分今の俺、幸せなんだな

「と、終わらせるわけにはいかないんだよなぁ、これが」

は？いやいや、趙氏とくっついたで納得してくれるだろ？

「クリスマスには、リア充にチーズバーガーをぶつけても法律上なんの問題もない」

「趙氏も、逃がさないからね」

王悦と魏延と孟優の両手にはチーズバーガー、後ろにもチーズバーガー

「……張嶷、様」

「……趙氏、逃げるぞ！」

「はいっ！」

「逃がすな！」

「囲め囲め！」

リア充どもにチーズバーガーぶつけるイベントなんざ、もうこりごりだ！

※このあとチーズバーガーは波才と糜竺がおいしくいただきました

更新日時：2017/12/21 21:52
（作成日時：2017/12/21 21:52）

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