本日もミニ色紙を元にした小話と、そちらに登場する武将たちの裏話を公開いたします!
第二十二回となる今回、ご紹介する色紙はこちら!
【救国と救世】
国を背負う者には、大きな責務が付きまとう。
救国の烈士・皇甫嵩には、逆賊を討ち国難を退ける責務が。
救世の智者・司馬懿には、外敵を討ち天下を支える責務が与えられた。
逆賊を義の炎で焼き尽くし、窮地に陥った国を救う者。
内なる腐敗を洗い流し、国を捨ててでも世を救う者……
彼らが同じ主を戴いていれば、相容れることはなかっただろう。
しかし彼らが責務を果たし……救い、あるいは滅ぼしたがゆえに天下は続く。
形を変え、姿を変えて、連綿と。
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この色紙に登場する武将たちは、こちらです!
まずは一人目、皇甫嵩!
◆武将紹介
皇甫嵩は後漢に仕えた武将です。叔父に皇甫規、甥に皇甫酈がいます。
若い頃から文武に優れ、詩書を好み、弓馬の術の習得に励みました。
黄巾の乱が勃発すると、朱儁と共に義勇兵を募集し、曹操ら若き英傑を引き立て、討伐を主導しました。
戦乱に苦しむ民の負担を軽減し、また部下に対しても恩寵を施したため、信望を集めました。
忠義に厚く、同郷の将から独立し帝位に就くよう勧められても、あくまで漢朝の臣という立場を貫きました。
◆裏話
旧作で漢軍の中核を担い、第四弾にて再び帰ってきた皇甫嵩。
こちらの旧作のイラストは、第二弾にてLEで登場しています。
改めて登場するにあたって、性格は
「落ち着きがあり、どっしり構えている。忠義に篤く信念が強い、理想の将軍」と設定しました。
カードイラストではどちらも口を真一文字に結んだ迫力ある表情ですが、色紙では柔らかな表情をしているように見えますね。
シチュエーションは
「全体的に「青い炎」といった、静かで威厳あるイメージ。」となっています。
ちなみに、同じく第四弾で登場した獅子猿さんの
朱儁のシチュエーションも
「全体的に「赤い炎」といった、激しく勇ましいイメージ。」と指定しています。
青い炎と赤い炎が一つになることで、漢軍を表す紫色の炎が生まれる……といった狙いです。
二人のイラストを並べてみると、皇甫嵩が本陣で指揮を執り、朱儁が前線で暴れ回っている光景が浮かんでくるかもしれません。
旧作の計略ボイスは
「全軍一つとなり、敵陣を突き破る!」でしたが
今作では
「全軍一つとなりて、敵軍を撃ち破る!」と規模を少しパワーアップさせています。
また第四弾の朱儁を計略範囲に入れた時と、第四弾の董卓(魔王の蹂躙)と一騎討ちした時にボイスが特殊分岐します。
いずれも皇甫嵩の熱い忠義が表れたボイスですので、ぜひ一度聞いてみていただきたいです。
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続いて二人目、司馬懿のご紹介!
◆武将紹介
司馬懿は魏に仕えた将です。
歴代の魏王に重用され、諸葛亮の北伐を幾度も防ぐなどの功績により、強大な影響力を持っていました。
対呉戦線で活躍したほか、遼東で公孫淵が独立の動きを見せると、自ら軍を率いて迅速に討伐しました。
後に曹爽の陰謀で一時的に実権を奪われますが、クーデターを決起して曹爽一派を処断。
これにより司馬一族は皇帝を凌ぐほどの権勢を得ました。
◆裏話
ミニ色紙紹介記事で司馬懿を紹介するのは三度目ですが、今回ご紹介するのは旧作のVer.3.59以来の登場となった司馬懿です。
旧作では魏を簒奪する人物として、悪魔の羽のような頭飾りをつけていましたが
今作では勢力が変わり、晋の礎を築いた人物としての面を表すためなのか、頭飾りが天使の羽のようなデザインにアレンジされています。
一族モチーフのファーも加わったことで、
悪役から英雄寄りな印象に変わったかもしれませんね。
平坂康也さんの司馬懿には勝利シーンがよく似合う、という担当者の独断と偏見により
シチュエーションは
「自らの策で、勝利を決しているシーン。背景は、巨大な狼が遠吠えしているイメージ。」としました。
発注書にも
「隙を見せたな、愚か者……我らの勝利だ」というセリフイメージを添えています。
そのイメージの通り、イラストでは準備を万端整えてとどめの策を命じている瞬間を描いてくださっています。
勢力変更やデザインの変更に伴い、通り名は「救世の簒奪者」としています。
カード裏セリフも、旧作では
「曹公よ、魏国は我ら司馬一族が引き受けよう」でしたが
新作では
「愚者たちよ、さらば。天下は我ら司馬一族が引き受けよう」とスケールアップしています。
理知的でありつつも、天下のためであれば国という枠組みすらも容易に変えられる、大胆なキャラクターですね。
司馬懿という名前の武将カードは多いですが、それぞれに個性を持たせていますので
彼ら一人ひとりの違いについても興味を持っていただけますと嬉しい限りです。
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今回はここまでです! また次回、お会いいたしましょう!
皇甫嵩
「皆が困窮し、喘いでいる……この国を救う方法はないものか」
司馬懿
「初めから百を救うことを考えてはならぬ。まずは手の届く一人を救うところからだ」
皇甫嵩
「我らの手の届く一人というと……なるほど、君主たちのことか」
司馬懿
「その通り。迂闊な行動を控え、己の命を守るよう諭すのが我らの務めよ」
皇甫嵩
「我らは時を超え、場所を超え、志を同じくする者。
心に炎を宿し、一丸となりて苦境を越えるのだ!」