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『アニメ版横山張飛』の話

by
四天王FAL
特イベ
特イベ
四天王FAL
皆様は自分の『三国志』の原点はなんですか?
 
この『三国志大戦』で初めて三国志を知った人もいれば、
小説から入った人、漫画から入った人、
漫画でも、横山光輝三国志だったり、蒼天航路、はては『アレ国志』だったり、様々です。
 
そんな中で、最近お亡くなりになった声優の『藤原啓治』さんが声を当てていた、
『アニメ横山光輝三国志』の張飛について語りたいと思います。
 
 
★★★★
 
アニメ横山光輝三国志は、漫画からアニメ化した際によくある、設定の違いなどがあります。
特に、演出の違いで、原作を分かりやすくするために簡略化したり、逆に付け加えたりする事で、視聴者の受け取り方も大分変わってきます。
 
横山光輝三国志は、やはり肉声で語られるだけにイメージが固まりやすいのですが、特に、漫画版では荒々しいイメージの張飛も、より柔らかい感じに上がっています。
 
元々、三国志でも関羽と張飛は、イメージが定まった最たるものだと思います。
関羽は、サラッと長い髭で、張飛はモジャモジャっとした髭。
 
特に張飛は舞台や劇などでもコミカルでユニークなキャラに扱われますが、
横山光輝先生は、型破りな見た目になっています。
 
これを上手くまとめたのがアニメ版で、
声優の藤原啓治さんの声と相まって、
武骨漢ながら、丸くとげのない雰囲気を醸し出しているのです。
 
ドラえもんのジャイアンの様に、気が荒く強いながらも涙もろく、
どこか愛着が沸くキャラクターになっています。
 
そんなアニメ版の張飛のセリフをピックアップしてみますと、
 
 
【徐庶が曹操の元にいる母親の所に戻るのを送り出すシーン】
 
徐庶をとどめて置けば、曹操は母親を手にかけるだろうから、徐庶はより曹操に復讐心を持つだろうと進言した孫乾等を
劉備が一喝します。
 
劉備「なんと言うことを……。母親を人の手にかけさせておき、その感情を利用するとは…。
 
この玄徳、例えこの身が引き裂かれようとも、親子の絆を断つような非常な真似は決して出来ん」
 
関羽「…申し訳ありません」
 
孫乾「…愚かな事を申しました」
 
張飛「……謝るよ、心から!」


 
 
この、張飛のセリフ回しがガキ大将みたいで良いのです。
 
ちなみにこのシーンの後、漫画版では曹操と程イクは、上手く徐庶が連れ出せて二人でほくそ笑むシーンになりますが、アニメ版では、仁君の劉備に徐庶が仕えて嬉しく思っていた徐庶の母親が、
自分の為に曹操の元に来た徐庶を見て嘆き、首を吊って自害してしまい、
曹操は激怒してしまいます。
 
曹操「偽手紙を書くとは…、そうまでして徐庶を呼び寄せようとは思わぬわ」
 
程イク「はっ、では徐庶は劉備の元に返すとしましょう。」
 
曹操「たわけ、一度捨てた主君の元に帰る徐庶ではないわ。
 
…程イク、徐庶の母親を丁重に弔ってやれ」
 
程イク「はっ」
 
帰り道
 
程イクの側近「いやはや、ひどくお叱りを受けましたね」
 
程イク「…ふふふ」
 
程イクの側近「こうでもしなければ徐庶をこちらに呼び寄せる事は出来なかった、
これは手柄なのだよ。」
 
程イクの側近「はあ、よくわかりませんが」
 
アニメ版では、鬼手を使うことを良しとしない曹操と、クールな軍師としての程イクに演出されています。
 
アニメ版ならではの改定と言ったところでしょうか。
 
アニメ版では、荀イク、荀攸、程イク、呂布の元の陳宮は、
朝服を着た文官のイメージがありますが、アニメ版では、鎧甲冑を着込んだ軍事参謀みたいな出立ちでよく出てきます。
 
陳宮の声優も、鈴置洋孝さんと言う、滅茶滅茶ダンディでシブイ声なので、一度は見てみるのをお薦めです。
 
 
 
話はそれましたが、張飛のエピソードをもうひとつ
 
【軍師として加入した諸葛亮の実力を信じられない関羽と張飛が、諸葛亮の策をしぶしぶ聞き入れて敵兵を待つシーン】
 
張飛の部下「勝てるんですかね、この戦」
 
張飛「3000しかいない兵をズタズタに分けちまったんだ、勝てる訳ねえんだ、
クソッタレ孔明め!」
 
その後、敗走する夏侯惇が伏せてある張飛の部隊の元へたどり着く
 
夏侯惇「何者だ!」
 
張飛「ドンピシャピッピッ、待ちくたびれたぞ、この、張飛様が相手してやらあ!」
 
敵兵「張飛だと、強すぎる、逃げろ!」
 
追撃する張飛「(小声で)へっ、孔明軍師、あんた本物だよ…」
 
心情をありのまま語る張飛が面白いシーンです。

 
と、まあ、抜粋して書いた割にまとまりが無いですが、
張飛の、どこか丸い感じが多少なりと伝わったでしょうか?
 
三国志の中でも、
京劇などで、肉屋を営み、捌く前の鶏に逃げられドタバタしてやっと捕まえたら顔が土ぼこりで真っ黒、みんな大笑い…てな感じに、
最もお笑いキャラとして愛されてきた張飛の、少し子供心を残した様な魅力に興味が湧いたのなら、
アニメ版横山光輝三国志を視聴されて、より三国志の魅力を知っていただければ幸いです。
 
 
 
 
 
 
更新日時:2020/05/22 10:51
(作成日時:2020/05/22 10:47)
カテゴリ
雑談・雑感
コメント( 2 )
うさまる
うさまる
2020年5月22日 12時40分

俺にとって『三国志』の原点はまさに『アニメ横山光輝三国志』でした。
喜怒哀楽の表現豊かな張飛と一緒になって、笑って泣いて怒りに震えてまた泣きながら見てました。
三国志大戦では劉備や関羽をピックアップする事の多い俺ですが、今でも横山アニメのかわいい張飛が一番好きです。

楊狐
ポキール
四天王FAL
特イベ
特イベ
四天王FAL
2020年5月22日 23時50分

>うさまるさん
アニメ版は主題歌とかもカッコ良かったですね。
張飛はアニメ版の柔らかさは声優さんの演技の賜物だとも思ってます

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