今日の武将＆色紙紹介その２【盧氏/小虎/劉姫】

本日もミニ色紙を元にした小話と、そちらに登場する武将たちの裏話を公開いたします！

第二回となる今回、ご紹介する色紙はこちら！



【獣娘たちの嬌宴】

しゃらららん♪
ふしぎな狐さんが杖を一振りすると、なんということでしょう！
小虎ちゃんには虎の、劉姫ちゃんには狸の耳としっぽが生えたではありませんか！
「にひ……小虎ちゃんかわいいなぁ。いたずらしちゃお♪」
「ふえっ、おねぇちゃん？ くすぐったいよー……」
劉姫ちゃんが小虎ちゃんに頬ずりしたり、しっぽを触ったり……
あら、あらら、あらららら！
「どうやら獣の本能の影響を受けとるようじゃの。……ま、よかろう♪」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

この色紙に登場する武将たちは、こちらです！
まずは一人目、盧氏！


◆武将紹介
盧氏は張魯、張衛の母です。
妖術を得意とし、常に美しく若々しい姿を保っていたといいます。
益州の有力者である劉焉の邸宅を頻繁に訪ねて取り入り、息子を重用するよう働きかけました。
これにより張魯は要職を与えられ、漢中に五斗米道の拠点を築くことに成功します。
しかし劉焉の死後、張魯が漢中で独立したために劉璋の怒りを買い、盧氏は家族ともども囚われてしまいました。

◆裏話
「妖術で若い姿を保っていた」という美味しい逸話を最大限活かそうとした結果、
発注時のコンセプトは『年齢不詳の「キツネ耳尻尾の幼女教祖様」』でした。
ほんのり巫女服のような赤色も衣装に盛り込まれていますね。

いわゆる「のじゃロリ」風なセリフが多い盧氏ですが、実は結構ドライな性格で、
あざとい口調や仕草で大人たちを翻弄するものの、
それは相手と五斗米道がwin-winの関係を結ぶための手段に過ぎない……という設定です。

ちなみに「稲穂」は張魯一族の共通モチーフで、
「狐」は劉焉・劉璋一族に縁深い人物の共通モチーフになっています。
決して開発の趣味だけで狐耳・しっぽを付けたわけではないんです。本当ですよ。

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
続いて二人目、小虎のご紹介！


◆武将紹介
小虎は孫権と歩夫人の娘で、大虎の妹です。朱拠に嫁いだことから、朱公主とも呼ばれます。
孫権の後継者争いで夫が孫和派に付いたため、孫覇派の大虎とは対立。
孫権が孫和を後継者の座から降ろすと朱拠は抗議しますが、かえって疎まれ左遷に追い込まれます。
その後、孫峻の暗殺未遂事件が起こった際、小虎は計画の首謀者との讒言を受け罰せられてしまいました。

娘の朱皇后は孫休に嫁ぎ、多くの苦難に見舞われながらも、夫をよく支えました。

◆裏話
史実ではあまりにも悲運な小虎ですが、
イラストでは「庇護欲がにじみ出る小動物的なイメージ」というコンセプトで発注しました。
「子供の虎を連れており、お揃いのリボンを巻いている」という指定も入っています。

基本的にお姉ちゃんが大好きな子で、いつも後ろを付いて回っているのですが、
その無垢さを大虎に疎まれている……という設定です。やっぱり悲運ですね。
また「ふわふわして何を考えているか分からない」という性格設定（？）なので
セリフも「しょうこといっぱいあそぼー？」「ふえっ、くすぐったいよー」など戦闘に似つかわしくないものにしています。

孫堅一族の共通モチーフは「白虎」なのですが、小虎には盛り込まれていません。
実はこれは発注ミスだったのですが……
『逆に「大虎に白虎柄を取り上げられていた」など裏のドラマを想像させることができる！』
ということで、そのままにしたという経緯があります。

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
そして三人目、劉姫のご紹介です！


◆武将紹介
劉姫は劉表の娘です。
劉表は当初、流浪の末荊州に身を寄せてきた王粲に愛娘を嫁がせようとしました。
記憶力や弁論など文芸の才能には大いに恵まれた王粲でしたが、性格は軽率で大雑把、容姿もみすぼらしかったことから、
娘婿に相応しくないと判断を改めた劉表はこの縁談を取りやめます。
結局、劉姫は容貌の優れる王粲の従兄弟に嫁ぎました。

◆裏話
史実が少ない女性武将はキャラ設定にも悩むのですが
劉姫は学者の父や夫に囲まれた姫だったので、
逆に「活発な印象で、いたずら好きな子」というコンセプトで発注しました。

アーケード版のイラストは、いたずらを思いついたシーン。
ぽけっと版のイラストは、いたずらをして追いかけられているシーンですね。
彼女にとっては計略や攻城もいたずらの一つなのかもしれません。

ちなみに「狸」は劉表一族の共通モチーフです。
なので開発の趣味だけで狸耳・しっぽを付けたわけではないんです。本当なんです。

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

長くなりましたが、今回はここまで！　また次回、お会いいたしましょう！

劉姫「外で遊べないの、退屈だなぁ」
小虎「でも、しょうこたのしいよー。おねぇちゃんたちとおへやであそべるもん！」
盧氏「そうかの、そうかの♪　小虎は可愛いの♪」
劉姫「にひひ……なんだか盧氏ちゃん、小虎ちゃんのおばあちゃんみたい！」
盧氏「何を言うか。わらわはぴちぴちの童女じゃぞ♪」
小虎「くんしゅのみんなも、おへやでいっしょにあそぼうねー♪」