この投稿には小話(フィクション)が含まれています。
以下の3点のうち、1つでも引っかかったら戻る推奨です。
①文才がないので読みづらいです。
②誤字・脱字はごめんなさい。
③勝手なイメージによるキャラクターの崩壊。
来るべき時が来た、というのが最初に胸中に湧いた感情だった。繋いだ左手、その先に声の主はいた。
こちらを見上げる、無垢な瞳。男は必死にぎこちない笑みを浮かべ、震える右の拳をぐっと握り締める。
少しだけ時間が欲しいと思った。
普段通りに過ごしているつもりでも、常に頭の片隅にはあの言葉が居座り続ける。今、自分に必要な事は
冷静になる事だと言い聞かせるが、膨らみ続ける葛藤が吐け口を求めて暴れ始めると、いよいよ耐える事が
困難になってきた。こうして自身が決断を下せぬままに、一人の男に相談を持ちかける運びとなったのが
一刻前。
「で、どちらの子だ」
自分に向けられた言葉だという事に瞬時気づかなかった。慌てて声の主の方に顔を向ける。
「下の子だ」
「下か・・・上ではなく下か・・・」
何事かぶつぶつと呟ききながらも、かろうじて「あの娘が言い出すとはな」という言葉が聞こえた。まさに
「あの娘」だった。普段から姉の後ろに隠れてばかりで、万事において控えめな妹から発せられた言葉とは
今でも思えない。
「お前の気持ちが分からないでもない。だがな、子の思いを受け止めてやるのも親の務めだ」
男は自分の顔が歪むのを感じた。簡単に言ってくれる。ひどく醜悪な顔になっていると気付き、慌てて顔を
背ける。
「もう一度、考えてみろ。何故、あの娘がそんな言葉を父にぶつけてきたのか」
人ごとだと思って好き勝手言ってくれる。腹立たしさがこみ上げたものの、子を持つ同じ親として男なりに
言葉を選んだのかもしれない。子は親を見て育つ。その早さは親が思っているよりもずっと早い。父が歩んだ
道を娘も歩きだそうとしているのかもしれない。「パパといっしょに」という言葉には、その一歩を踏み出す
為の娘なりの覚悟。何かがすとんと落ちる、そんな思いに駆られた刹那。
「血だよ」
振り返ると、そこには不敵な笑みを浮かべた兄がいた。その顔に思わず硬直したのは、兄であるこの男が時折
見せる笑みだったからだ。
「孫呉の血だよ、仲謀」
伯符は続ける。平坦で、抑揚のない言葉。が、孫家の人間である仲謀、弟しての仲謀、父としての仲謀。全ての
仲謀に向けられた言葉だった。
「俺なら彼女の願いを叶えてやれる。お前はどうだ」
「きっと孫策は「俺が守ってやる、父についてこい!」って言うと思うけど、孫権はどうかな。勝手なイメージだけど
過保護な部分があって、絶対に反対すると思う」
「私も同感。心配してくれるのは嬉しいけど、過保護すぎる事を煩わしく感じるかも」
三国志大戦からの帰り道。私がSR小虎を引いたのを見て、以前から考えていたという小話ををトウコが聞かせてくれた。
もし小虎が、父と一緒に戦いたいと言い出したら。
「関羽も娘がいたよね。「さすが武神の娘!共に兄者の大志の為に戦おうぞ!!」って凄く張り切りそう」
「逆に張飛は、「な、何を言ってやがる!お前に万が一の事があったらどうする!!」って言い出して、部屋から一歩も
出してもらえなくなったりしてね」
私たち二人の妄想は今日も膨らむばかりである。
【三国志大戦4】 ワラ好きが小虎と行く 【四品下位】
https://www.youtube.com/watch?v=lLXXAtatnow
7枚呉単流星ワラvs 4枚蜀単八卦