漁夫の利

武将解任＆在野登用システムが実装されましたね。それからというものツイッターや桃園での投稿ではこれらに関するものが多く取り上げられていますね。
私も持っていないカードが多かったので、試しに知り合いからホウ徳を登用しました。

一応縁に余裕はあるとは言え、「これだけのカードを解任したので良ければ使ってね！！」って人の所を見に行っても、持っていないものを片っ端から貰いに行くのもなんか違うよなと思い、全く知らない人からの登用は一度もしていません。

ですが、解任する方はする方で「こんなにダブったカードの引き取り手が居たおかげでまた登用分の縁が溜まったぜ」とか「要らないカードだし誰が持って行っても構わないよ」っていう割と軽い気持ちで投稿している方も多いでしょう。

今回はそれにまつわるお話です。

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噂によると解任システムによってついに三国志大戦カードの売買を始めたショップがあるようです。解任したカードに利用期限が設定されているのでショップとしては片っ端から買い取りしますというわけにはいかないでしょうが、それでも善意で人が放出したカードを金銭目的で登用＆売却という事が起きてしまうといよいよ何のためにこのシステムを作り上げたのかという話になるわけです。とはいうものの、このゲームのカードは突き詰めればいくらでも強い将器を求める事が出来るわけでございまして。そんなカードを誰が放出するのかってなわけですね。それを取り扱うとなれば相当な金額を出す覚悟が必要なわけですが、それなのに万が一売れなければ買い取ったものが０円。ショップの規模にもよりますが、そんなにお金をかけられないショップが、そんなリスキーな商売できないでしょう。すぐに崩壊するだろうというのが私の目論見ですが皆さんはどう思いますか？

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公式を見ると今回の解任＆登用システムは「直接武将カードの実物をやり取りするための機能です。」と赤字で書いてあるわけですね。
要するに、今主にツイッターなどのSNSで利用されている「解任したので誰か引き取ってください、縁欲しいので」「このカード欲しいから誰か解任していないかな」と言った使い方は公式的には間違った使い方であるわけです。が、当然このように利用されるであろうことは公式が想定していないはずはありません。

そんな中ヤフオクなどのサイトを見ると明らかに三国志大戦絡みの出品が増えています。いわゆる転売厨という奴らでしょうかね。

私の個人的な意見を申し上げますと、転売においては転売をする人が100％悪いと言い切れない部分があると考えます。つまり、売る物を提供した者も悪いと思いますし、売る場所を提供する者を悪いと思いますし、それを買った者も悪いと思います。人間だれしもお金には弱い生き物ですから、これをあーやってこうやったらお金になるよと分かったら、その行為が法律的には問題ないが誰かが迷惑したり倫理的に反するとわかっていながら加担してしまうという人がいても、その人たちが完全におかしいとは私は思いません。むしろ残業代も貰えずにひたすらおかしな労働環境の中で働き続けている人たちのほうが、まじめに働いて稼いでいても頭がおかしいとすら思います。

しかしこの中に「善意」という行為が絡んでくると話は変わります。一連の転売行為の中に誰かの善意は一切存在しません。
・最初に商品を提供する者は商売で売ります
・それを買って転売しようとする者は金目的で転売します
・転売されたものを買う者は購買欲で購入します
・転売の場を提供するものは商売目的で提供します

ご覧のように普通の商品の転売行為ではすべての人間が自分の私利私欲の為に存在していると言えます。

一方で今回の三国志大戦の解任＆登用システムを見ると「最初に商品を提供する者」には明らかに善意で提供している者が多く存在します。
そうでなければ自分が解任したカード一覧なんかをツイッターや桃園で公開する必要もないからです。確かに誰かが拾ってくれれば自分に縁が入るという面もありますが、公開されているほとんどのカードがお世辞にもいいカードと言える物があったでしょうか？せいぜい誰かが登用してくれたらラッキー程度で、全部捌いてがっつり縁を貰おうなんて思っている人は殆どいないと思いますので、ここには確かに自分の私欲が絡みながらも「善意が存在している」と私は考えます。

そしてその善意の提供者は転売によって一番の損をする人間に当たります。何プレイかで出てきたカードをほぼ無料同然で提供し、そのカードは誰かが転売して金銭に変えており、その金額は実際に自分が手に入れられるはずだった金銭と同等です。この「善意」を踏みにじる行為は私は許されないと思っています。

「善意」が踏みにじられるようになると、今度は善意からくる「善行」の数が大きく減ります。つまり、多くの人が
「自分は要らないし、野に放って誰かの役に立ってもらおう」という思いから一変し、「見知らぬ誰かの役に立つくらいだったら、何もしないでおこう」に考えが変わってしまうのです。

そしてこの登用システムは善意が無ければ機能しないシステムです。善意が無くなってしまうと、特定の誰かとの交換や授与目的にしか使えない、現在のようにツイッターをちょっと検索すると一杯出てくるような状況ではなくなってしまうのです。どの状況の方が良いかは、皆さんの判断するところではありますが。

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今回のシステムによって漁夫の利を得る人間が出てくるのはセガが一番嫌っていたはずです。そもそも紐つけシステムを導入した理由の一つにカードショップに2次的な利益を持っていかれるのが納得いかなかったからというものがあったようです。解任後に期限がある為ショップという単位では利益は発生しないと考えられますが、個人単位だと明らかに漁夫の利を持っていく人間が現れるはずです。そのあたりはセガはどう考えるのでしょうか？

だからと言って「転売の温床だから、皆さんは解任武将を公開するのを辞めなさい！」と主張するつもりは1ミリもありません。それこそ皆さんの善意を裏切る事になってしまいます。よってここはセガに頑張ってもらう他ないわけです。

現在は実装当初という時期になりますので、今後また色々な問題が出てくることと思います。現在我々にできる事は、スクショを張り付ける「もってけドロボー」的な解任報告をするのではなく、「こういう武将を解任する（した）ので欲しい方は直接連絡ください」などとひと手間掛けるなどの工夫が必要になってくるでしょうかね。面倒ではありますが、みんなで楽しい三国志大戦を作っていく上ではユーザーとして少しはそういう部分でも協力してみてはいかがでしょうか。既に転売されるなどして、納得いかない様子のランカーの方々も何人か見かけました。特にランカーだとプレイ数もあって、いっぱい余らしているだろうと、いい的にされている事でしょう。

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そんなわけで、新システムなどにはいつの時代も賛否両論。三国志大戦に限った話ではないわけでございますけれども、皆さん何卒新システムに乗っかるだけではなく、みんなが楽しくみんなで得をするような利用をお願いしたいものです。

では、皆さまよき日曜日をお過ごしください。