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【考察】イタオの知らない"天下統一戦ランカー"の世界

by
板尾の嫁
板尾の嫁
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たまに書いている考察です。

今回は「天下統一戦」について。
私含め、大体がスタンプ帳埋める程度で終えるであろう

期間限定の特殊ルール戦なのですが、
そんな中でランキング上位しか貰えない特殊称号、
それを本気で獲りに行く人に密着取材してみました。

風の書き方で書いておりますw
(まぁ実際に直接見に行ってはいるのですが)


さもしている風に書いてみたので、
相変わらず長ったらしい文になっておりますが、
よろしければご覧下さい。
(※内容に若干のパロディを含みます。)


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…プロ称号ゲッターの朝は早い。

ここは大阪府内のとあるゲームセンター。
我々取材班は、この店でとあるプレイヤーが
「三国志大戦」のイベント「天下統一戦」において、
最上位称号【盟主】を目指すという情報を聞きつけ、
その様子を伺おうと、ある1日を追った。


・・・・・・・

イベント2日目となる昼過ぎ。
昼食を取り終えた我々が到着すると、
氏は既に筐体に座り激戦を繰り広げていた。

―おはようございます。もう始められてるんですね。

「あ、お疲れ様です!
 ええ、イベントは10:00スタートですからね。
 短期決戦ですから1分1秒が惜しいんです。」


彼の名は α 君主(仮名)。
前作「戦国大戦」からの知人であり、今回の主役だ。
最上位称号獲得を狙うプレイヤーとは?
今回はそれを知ることが目的であるが、
丁度対戦中だったこともあり。話は挨拶程度で済ませ、
まずは周りの様子を伺うことにした。


このゲーセンには「三国志大戦」の筐体が4台。
全て無制限台。常に埋まるか否かの絶妙な稼働率。
端でプレイするα君主の周りには常に何人か付いている。
彼等は皆、α君主の挑戦を聞きつけ応援に来た人達だ。
様子を見守っている者、差し入れをしに来る者、
思い思いの行動で彼のサポートを行っていた。



筐体の左側には数々の飲み物やガム。
取材班含む周りにつく他の君主達からの差し入れだ。


対戦が終わり、次のマッチングへと移る合間で
手短に質問を試みることにする。


―今回、この店を選んだのは何故ですか?

「そうですね…無制限台で人が少なくて、
 トイレや両替機の位置が筐体から近いお店ですね。
 できる限りのロスを減らせる条件で決めてます。」


―時間のロス、ですか?

「はい。時間との戦いなので。
 突き詰めて行けば無駄が多いって思い知りますw」


そう言いながら、勝利シーンのスキップやコイン投入。
全ての所作を流れるようにこなすα君主。無駄がない。

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9/28(金)~9/30(日)の3日間、10:00~23:59。
期間を限定された短期決戦。先にα君主が述べたように、
プレイに費やせる時間がそもそも限られる。
敗北しても玉璽の欠片は増えるため、前提条件として、
より多く対戦を回した者が有利なのだ。

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―両替機は確かに近いですが、既に相当両替してますね。

「お金は予め万単位で両替してバケツに入れてます。
 あとはどれだけトイレの回数を抑えられるかですねw」


―トイレも!? …ぶっちゃけキツくないですか?

「そりゃキツいですよ。それこそ苦行レベルですw
 でも称号狙う人はみんなコレぐらいやってますしね。」


(\クレイジー!/)

筐体には鞄やスマホ、排出カード。ゴミ袋や100玉入りバケツ。
半日以上筐体で過ごすため、自然と生活臭が漂うようになる。


・・・・・

15:00頃。
ぶっ通しながらも、まだ余裕の表情を見せるα君主。
ペースを落とすことなく次の対戦に入る。
僅かな手間や生理現象まで節約するのは相当な覚悟だ。
…なんてそうこう思慮している間に対戦に勝利する。


―凄いです。お見事な開幕乙でした。

「いやいやそんな…(苦笑
 今回は1戦でも短時間で終わらせられるようにと、
 SR1董卓 のデッキで落城狙ってプレイしてますが、
 良く噛み合っていて変更せずに済みましたw」



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天下統一戦はデッキを模索する所から始まる。
事前公開されるルールから主流のデッキを読み、
それに常勝できつつ短時間で回せるデッキを作成。
イベント開催中も履歴やSNSの情報を集め、
傾向に合わせてデッキを調整することも重要になる。

尤も、その手の情報集めとデッキ調整は、
サポートに付く人が行う場合が多い。

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―確かに。《暴虐なる覇道》デッキは鉄板ですよね。

「ええ、普段から使っているカードでしっくり来ますw
 9.0コスト制なので攻城力が増していることと、
 安定して開幕士気5から始動できるのが強みかと。」


―【城門特攻】のSR2姜維、【攻城術】のEX孫尚香、
 ワンチャン狙える UC張燕。城殴り戦隊パワーがw


「有利・不利がハッキリしてますしねw
 不利な相手に対してどこで捨てるかも重要です。」


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勝てない対戦を頑張り引っ張っても結果は変わらない。
全国対戦であれば振り返ることで学ぶこともあるが、
天下統一戦中に振り替える時間すら勿体ないのだ。
思考を切り替え対戦を重ねることの方が重要である。

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・・・・・

17:00~20:30の間。
この辺りは大阪でよく見る君主名を見ることが多かった。
プレイする時間で被ることが多いのだろうか。

「次のお相手は…と、 あ!○○さんだ!」

―ああ、これもお知り合いの方ですね。

「はい! …おお!しかも譲ってくれました!
 …申し訳ないです。本当にありがとうございます。」


そう言いながら、スマホを片手で持ちメモを取る。
メモ画面には君主名がいくつも並んでいた。


「今回のイベントで対戦を譲ってくれた人リストです。
 後でお礼を言うのに忘れないためにメモ取ってますw」


―なるほど。確かにそういうのは大事かもですね。


知らない方でもランキング等で察して譲られる場合があり、
天下統一戦ランカーの数少ない一息つける瞬間だ。


・・・・・

21:00を回った。
流石に疲れが見え始めるも、筐体から離れず連戦し続け、
食事の栄養ゼリーで10秒チャージをキめつつ次の一戦。
画面には、これまた良く見る君主名が映し出された。

―これは...天下統一戦ランカーの直接対決ですか。

「はい。・・・む、現在の差は300ほどか…」


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天下統一戦において、「.NET」や画面右端に表示される
ランキングは前日終了時点のものであり、
リアルタイムの玉璽の欠片数とランキングを知るためには
直接マッチした時にしかわからない。

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―なんとしても勝ちたいですね。

「勝敗が差に直結しますからね。頑張ります!」


デッキは異なるが、お互い開幕重視の攻勢。
 宝具込みのぶつかり合いから始まるも、
 相手の伏兵と魅力差から計略で先手を獲られ、
 こちら1部隊の撤退時点で決着が付いてしまった。


「・・・いや~負けました!」

―これは厳しい!デッキとして相性不利なのでは?

「ん~…そうかもしれません。
 でも直接対決は流石に捨てれませんし、
 難しいですね…」


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対戦数を可能な限り増やすことはあくまで前提条件。
前述のとおり上位ランカーは当然のように行うため、
やはり最終的には勝率がモノを言う。
特にリーグSでどれだけ勝利を重ねられるか?が重要で、
A等で勝利して得られる玉璽の欠片数はかなり違うのだ。

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この日、この相手との直接対決は2度あったが、
どちらも敗北という結果となってしまった。


・・・・・

22:30頃。ゲーセンの客足も大分疎らな時間。
画面上に「プレイ終了」のメッセージが表示される。



今回、α君主がプレイしていた店舗は、
一般的なところと比べても閉店時間が1時間ほど早い。

「さて、と。ではこれから別のゲーセンに行きます。」

―え? 今から移動してプレイされるんですか?

「はい。この時間なら他の店舗でもまず混んでませんしw
 残り1時間ほどですが、後悔はしたくないので。」


そう話しながら早々と筐体周りの荷物をまとめ、
応援していた周囲の人々にお礼と挨拶を交わして回った。

そしてα君主の友人とゲーセンを後にする。

今回、α君主のゲーセンへの足として車を出す所から、
プレイ中でも終始諸々のサポートする友人は、
正しく彼を支える影の立役者なのだと感じた。


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「後悔はしたくない」。
他のランカーがこの2日間でどれだけプレイし、
そのうちどれだけ勝ったかはわからない。
加えて、3日目となる 9/30(日) には、
大型台風が上陸し、殆どのゲーセンが休業する事態。
明日はプレイすらままならないかもしれない。
存外、自身に込上げる不安が一番の強敵なのだろう。

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取材班は、未だ戦場を求めて発つ背中を見送り、
この日の取材を終えることとなった。



2日目のα君主の戦績。
最終的に、α君主は3日間平均100戦以上対戦し、

勝率は62.5%を記録した。


そして台風直撃の3日目も、
調べ上げて見つけた店舗に向かい同様に回数を重ね、
ついに天下統一戦が終結。


・・・結果、α君主は【盟主】を獲得。
   見事、目標をやり遂げたのだった。


翌日朝、α君主はツイッター上で獲得を報告。
「多くの方々の協力が無ければ成せない結果でした。
 本当にありがとうございました。」

と書き綴ったのだった。

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以上が今回取材した内容である。
今回お伝えしたことの経緯について、
「たかが称号のためそこまでしないといけないのか?」
と、人によっては疑問に思う人もいるだろう。
しかし、それはあくまで価値観の違い。
その中で文字通り全力で称号を獲りに行く人がいる。

こういった極め方もあるということを知ってもらいたい。
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更新日時:2018/10/05 14:39
(作成日時:2018/10/02 22:11)
コメント( 6 )
6件のコメントを全て表示する
梅☆
梅☆
2018年10月3日 12時8分

記事を読んでいて『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』を思い出しました。

楊狐
楊狐
2018年10月4日 0時24分

すごいの一言です🐘!!
この君主に付き合って取材をし、投稿している板尾さんもすごいです🐘!!

板尾の嫁
板尾の嫁
2018年10月5日 0時27分

【斧男 さん】
ありがとうございます。α君主 本人も喜んでおります。
〝極める〟とはこういうことだと魅せ付けられた気持ちでした。
 
【飛鳥@築地道 さん】
まぁ1/10の確率ですし、そもそもそこまで隠すつもりもないのですw
 
【ミロ さん】
完全に一人で挑むと確実に体壊しますし色々回らないと思いますね。
 
【楊狐 さん】
本当に凄かったですよ。
私は合間合間に横でプレイしたりFGOACやったりしてましたので
そんなに凄くないですw

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